曇天の続き

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2026-03-15 Sun.

聴球

2026-03-15

WBCの試合を、TVで聴いた。

先日、「ホークスのファンなんですよね」と話しかけられ、肯定はしたものの、実際どうなのだろうと疑問に感じた。

僕が以前ホークスの試合を熱心に見ていたのは、1989年から1995年の初めまでだ。
応援している間はずっとBクラスで、見ていてがっかりする試合も少なくなかった。
「何が楽しくてホークスの動向を追っているのだろう」という気持ちが次第に強くなり、根本監督が辞めた時に事切れてしまった。
やがて、ホークスは勝つようになり、1999年にパ・リーグ優勝するのだが、その時の僕は山本和範選手の現役引退のほうに気持ちを奪われていた。
福岡から離れた場所で僕は、強いホークスについて、自分が応援していたのとは別のチームのように感じていた。

2020年、COVID-19のために在宅することが多くなり、radikoのエリアフリーで福岡のラジオ番組を聞き始めた。
「PAO~N」内のコーナー「ホークス・マン・オブ・ザ・ウィーク」を聞き、ホークスの選手の名前を耳にするようになり、ホークスの動向を追うようになった。
この年は変則的なシーズンとなり、ホークスは3年ぶりのパ・リーグ優勝、4年連続のシリーズ優勝を果たした。

翌年からTVで試合を見ることが多くなった。
2021年以降、バファローズが3年連続リーグ優勝。
2022年に藤本博史監督が就任し、応援の熱を上げた。
在任中の2年間苦しいシーズンを奮闘し、藤本監督は勇退された。
その後、2024年にリーグ優勝、そして2025年はシリーズ優勝。

ただ、年間せいぜい20試合くらいをTVで見るくらいで、しかも日常生活を優先するため、いつも試合の一部しか見ていない。
そして、興味がないのか、加齢のためか、選手の顔も、背番号も、打順も、ポジションすら覚えられない。
もっとも、打順もポジションも試合ごとに結構変わるので覚えにくいんだ、というエクスキューズもしてしまう。

この期間、ずっと楽しかったのは、「ホークス・マン・オブ・ザ・ウィーク」であり、「PAO~N」内でのホークスの話であった。
番組内で和田安生さんが話す、ホークスが弱かったころの話も懐かしい。
あるいは、「華丸の「先生!染まりんしゃったね…。」で、柳町達の活躍のお礼を言うために日吉のグラウンドまで行って、駅前でリバン・モイネロが出身のキューバ料理を食べるシーンを楽しんだ。
ジャイアンツに移籍した砂川リチャードの骨折まで気にしている。

結局僕はホークスを応援しているのではなく、ホークスを取りあげているメディアが好きなのだ。
何なら、メディアを楽しむために、ホークスの動向を追っているのだ。

思い返せば、僕はメディアが好きであり、メディアを楽しむことを目的として、メディアが取り扱う内容に興味を示してきた。
特に一昔前までのTVは世の中の「標準」を取り扱っていて、「標準」を知っておけば番組内の話についていくことができた。
TVを楽しむために僕は「標準」に興味を持つようになり、そのおかげで「標準」に親しみがあった。
世の中の「標準」の話題を交わすことで、現実の生活で周囲と話を合わせることもかろうじてできていたのだ。

近年、TVが世の中の「標準」となるシーンは少なくなった。
人々の興味は多様化し、それぞれが深い知識と関心をもって会話し、個々に集う。
特定の対象にのめりこむことをためらう自分は、どの話についても中途半端な知識しかなく、話の輪に加われない。
誰もが知っているベースがないと、誰にも通じる冗談を思いつくのは難しい。
ずいぶんと生きづらい世の中になった。

冒頭の会話に対して、「実は、野球はそれほど好きではない。福岡のラジオでホークスを取り上げるのを聞いて、ホークスの動向を追っているのが実態のようだ」と返してしまった。
それを聞いた相手はとても困ったような様子だった。
自分でも、意味が分からない。

2025年のワールドシリーズ最終戦は、BSで見て、ダイジェストも見た。
当然ながらNetflexには加入していないため、WBCの東京プールは一切見なかった。
しかし、決勝トーナメント第1戦は山本由伸が先発登板するので関心があり、休日でもあるので時間を合わせやすかった。
検討した結果、10時から始まるラジオの中継を、ケーブルTVのチャンネルでデータ放送で再配信しているのを聴くことにした。
つまり、TVで聴いたのだ。
実況は師岡正雄氏で、福岡の放送局の元アナウンサーである、というのも効いている。
こんな「観戦」をしている人が、国内でどのくらいいたのだろう。

さて、代表の試合はこれで終わってしまったが、今朝早く目覚めてTVを付けたら、女子カーリング世界選手権の試合を中継していた。
女子の試合は進んでみるが、混合の試合は一切見る気にならない、というのが、僕にとってのカーリングの試合である、と思ってきた。
ところが、ミラノ・コルティナ冬季オリンピックの女子カーリングの試合は、まったく見ることなかった。
今朝TVで観戦してわかったのは、僕はロコ・ソラーレを応援している、ということだ。
それはつまり、メンバーの容姿を見てということだろう、と言われても、仕方がない。
ここでも、藤澤五月を応援する沢田幸二アナウンサーの影響を受けているのかもしれない。

それでも言い訳すると、ロコ・ソラーレを応援したいと思うのは、その明るい雰囲気が好ましいからだ。
今朝の試合だと、コーチを探すためにメンバーが首を振って見回すにとどまらず全身でクルクルと回っている様子を、頭上のカメラがとらえていた。
自分が所属するIT現場のチームも、こんな風に朗らかであればいいのに、と思う。
当然ながら雰囲気はかけ離れており、殺伐とした環境の中、失敗や未熟さをあげつらって留飲を下げている、陰湿でみじめな現場だ。
その原因は、大きく自分の特性にある。
ロコ・ソラーレの明るさは、当然ながら実力が下地にあるから実現できている。
かといって、実力を発揮することに気を張ることもなく、積極的に穏やかな雰囲気を作ろうと協調している。
大事なことが何なのか、よく理解しているのだ。

こんなことを思うことすら、加齢のせいかもしれない。
はっきり確信をもって言うが、中井亜美に引っかかる様子がTVで目立つのは、加齢傾向にあるメディアだからだ。
何となれば、自分もかなり早い段階ではあったが、中井亜美に引っかかってしまった。
中井亜美と同じ年齢だったころの自分なら引っかからなかったタイプだし、メディアの様子を見た結果、今の自分もすっかりニュートラルになっている。
そして、僕と同年代の女性に意見をうかがえば、それはわかる。

チームビルディングといえば、リニューアルする「カンブリア宮殿」の最初のゲストとして、「あまりテレビに出演されていない経済界の超大物」を招くらしい。
永守重信氏が出るのだろうか。

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