曇天の続き

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2022-03-28 Mon.

手打

2022-03-28

映像を見ずに話を聞いているだけだとどうしても、ずっと僕らの心を温め続けた、野坂昭如の映像並みのクオリティを期待してしまう。

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2022-03-26 Sat.

悲眠

2022-03-26

最近、湯本香樹実の「西日の町」を読んだ。
街を美しく描いてくれており、さすがであり、うれしい。

それはそれとして、地元に暮らしていた人々の思いを「北九州サーガ」で描いてくれた青山真治監督には、感謝である。
言葉がない。

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2022-03-23 Wed.

堕値

2022-03-23

木下グループに、新たな仲間が参入した。

記憶が想起され、参戦があるのかと期待するが、それはまた別の話。

驚いたのは、橋本マナミが20年前から芸能界にいることになっていることだ。
苦労されている。

最終通告はわかりやすい。
世の中には、視聴者の記憶から抹殺されている芸能人があまたいるのだろう。

お笑い芸人は、というかお笑い事務所は、犯罪や裁判にならなければ、売る材料にぐらいにしかとらえていないようにすら思う。
誰も守ってくれない。

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2022-03-18 Fri.

象徴

2022-03-18

ほぼ予想通りだったが、「タモリステーション」は、この僕でも「ここまでやるか」と思うほどで、圧巻であった。
いったい何に成りすましていたのだろうか。

考えてもみてほしい。
自分の冠番組で、深刻なテーマを取り上げていて、何も口を挟まずに座っていられるものか。
それで成立させられるか。
何十年か経って、「こんな番組があった」と聞いても信じられないかもしれない、「センキョでいいとも」のように。

恐ろしいのは、同じ日の深夜に同じ放送局で「タモリ倶楽部」を放送していることだ。
居抜きを取り上げるのは何年ぶりだろうか。
国内最大の居抜き(江戸城)を指摘するところなど、自分の仕事を全面的に見直したくなる。

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2022-03-11 Fri.

自車

2022-03-11

国内で最も華やかで、視聴者と温度差がある番組、「日本アカデミー賞授賞式」。

オープニングで優秀賞を受賞した俳優の面子を眺め、出演映画の紹介を見て、それまでのメディアの取り上げられ方を思い出すことにより、映画自体は見ていないながらも最優秀俳優4賞の受賞をすべて言い当てることができた。
かろうじて「芸能勘」というものが残っていたか、と安堵する。
今年はイージーだっただけなのかもしれない。

毎年、30分くらいで飽きて、視聴をやめる。

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2022-03-06 Sun.

葵青

2022-03-06

5時に目が覚める。
やることがないので、「立川志らくの演芸図鑑」でも見る。
ロケット団と坂本冬美が出演していた。

大浴場の営業開始時刻になり、入浴。
都会で早朝に大浴場で風呂を楽しむのが、何より一番楽しいことだ。
忘れないように、鏡文字で胸に彫り物を入れておきたい。

部屋に戻り、飲料を体に補給し、スマートTVでICEの曲を流す。
都会で早朝に大浴場で風呂を楽しんだ後、飲料を補給し、スマートTVでICEのパフォーマンスを鑑賞することこそ、何より一番楽しいことだ、忘れないようにしたい。
映像は「kozmic blue」のパフォーマンスを描く。
世の中ではいろいろあり、そのたびにこの歌を聞き、詞に心が震える。
昨日から「ヒステリックブルー」だの「バイバイブルー」だのあったけれど、これからは「好きな色は?」と尋ねられればと言えば、迷いなく「kozmic blue」と答えることにしよう。
たとえアクシデントがあっても、音楽を止めない。

それにしても、1990年代半ばのミュージシャンの映像は多彩である。
ライブ映像はもちろんかっこいいのだが、PV全盛の時代でもある。
そして、ミュージシャンはいろいろな番組に出演している。
「ひろっつぁん」こと森口博子と共演している映像があったが、あれは「ポップジャム」だろうか。
また、ICEの2人が番組のインタビューに応えているのだが、あの頃よくあった、インタビュアーがいかにもモデルから出てきた女性2人組で、今となってはこれが誰なのかさっぱりわからない。
誰だかわからない人に質問されて、ノリよく応じる、というのが、1990年代の礼儀だったように思う。

時がたつのは早く、8時になってしまった。
チェックアウトし、静岡駅に向かう。
リトルマーメイドでアンパンとドーナッツを購入。
画像認識で商品を特定するタイプのレジで、思わず目を見開く。

東海道本線上り列車に乗る。
改めて明るい街並みを見るが、程よく都会である。
清水駅に到着。
「三保の松原」行きの路線バスとのつながりが良く、すぐにバスに乗る。
清水の街も、程よく道が混んでいて、清潔で美しい。

バスは20分ほど走り、途中で少し眠って、終点三保の松原に到着。
バス停から少し歩いたところにある施設「みほしるべ」で、展示物を見る。
地元の方々の並々ならぬ努力を知り、それがこれからも続いていくものであることを知る。
屋上に上がらせていただき、富士の嶺を眺める。
寒くもなく、これ以上ない晴天で、スカイブルーである。

砂浜を散策。
設置された防災スピーカーから訓練放送が流れ、自分のスマートフォンも訓練の緊急通報を受信し、けたたましく鳴る。
「これが静岡の日常だ」というのが、唯一の不安。
古よりたたえられた景色は、もう神々しいの一言である。
何かが起きそうな予感が止められない。

一通り見て回って、「神の道」などという「なんと恐れ多い名づけか」と思わんばかりの歩道を抜け、御穂神社のほうへ向かう。
宗教上の理由から、僕は未来永劫一切のさい銭をやめたので、神社では拝礼にとどめる。

バス停を目指して歩く。
まあ、いろいろあったけど、何とかここまでたどり着いたものだ。
気にし始めたらきりがないが、憂いはないし、後悔はいくつかあるけどあきらめをつけたつもりだし、蒸し返す連中には呪いをかけたし、そんなことよりまた取り組めばいい。
謝るべきことや取り返しのつかないことはたくさんあり、それらを埋め合わせることはもう決してできず、常に試されていることを心にとどめる努力を続けなければならない。
これから存在することが許されるものか、そう問われていることを常に忘れず、謙虚に地道に暮らしていき、なすべき仕事をしていこう。

と、本当に内省するのも、旅の醍醐味。
バス停までたどり着き、ジャストタイムでジャストライン。
このバス会社は、運転といい車内アナウンスといい、本当に好感が持てる。
そして僕は、エスパルスドリームプラザに立ち寄らなかった後悔を生涯抱えていくことになるのだろう。

清水駅から、東海道本線下り列車で静岡へ。
駅に着くと、まず昨夜食べられなかった浜松餃子の店で食事。
チェーン店ということで、少し日和って少なめの注文にしてしまったが、これがとてもおいしい。
また後悔を抱えることになった。

駅のマクドナルドで、今後の行く末について思案。
駅南口の静岡ホビースクエアを見学。
その後、駅北口に移り、繁華街を目指す。
昨夜は暗くてよくわからなかったが、駅周辺は細かい店が多くあるようだし、若者の人通りも多い。

市役所の脇を抜けると、後ろから若い男性たちの、勢いのある会話が聞こえてくる。
思わず道の端に寄り、進路を譲ると、警察官の集団であった。
何を話していたかは、ここでは書けない。
駿府城公園では、日曜にもかかわらず、気高い集団がこれから始める何らかのデモの準備をしていた。
先ほどの警官たちはこれらの警備にあたるようだ。
どちらも持ちつもたれつ、ご苦労様です。

遠くから見ると警察本部の建物の上層部に大きな窓があり、そこから景色を楽しめそうだ。
入り口まで行ってみたが、普段は開放はしていたものの、密を避けるためしばらく閉鎖中。
お堀端を通って、また繁華街に戻る。
駅前の葵タワーには、静岡市美術館が入っている、これは好感。
平等院鳳凰堂の展覧会が催されているようだが、雰囲気だけ味わうにとどめる。
ミュージアムショップで、吉田初三郎の鳥観図集を見つけた。
最近出版されたのを知り、ウィッシュリストに登録しておく。

そして、高架下の寿司居酒屋に入店。
昼時は過ぎていて、店内はすいている。
モノグラムのたくさん入った柄の着心地の良い服装の諸先輩方が、金のネックレス着用でご機嫌ドリンクを飲んでいらっしゃる。
店内は、ヒップホップとかレゲエとか、店にうってつけの音楽が流れる。
そういうわけで期待していなかったのだが…、やっぱりうまい。

泣きながら、Suicaに現金チャージ。
意地汚くお土産を買いこみ、改札を通過し、店で飲料と「シラスの缶詰」を購入。
さようなら、静岡。

帰路は、東海道新幹線こだまのグリーン車。
これが人生初の、新幹線グリーン車体験である。
名古屋にでも行く機会があればグリーン車に乗ろうと考え、もう20年くらい経過したが、静岡で手を打つことになるとは情けない。
ひかりではなくこだまにしたのは、少しでも長い時間を空いている車両で過ごしたかったからで、当然ほとんど空席である。
購入した飲料は缶の上面全面が開放できる生ジョッキ缶で、車内で飲むには不適切であった。
高いところから岳南電車に別れを告げ、ヘッドレストに頭を預ける。
今回も、トラベルミステリーさながらの行程であった。

驚いたのは、熱海からでもグリーン車に乗ってくる人がいることだ。
僕なら、熱海だと在来線グリーン車で手を打つのも贅沢だと思っているくらいなのに。

そしてもっと驚いたのは、「テレビ寺子屋」が今もまだ放送され続けていることだ。
何のしがらみで誰が見…、教師生活のゴールはぜひとも「テレビ寺子屋」の講師経験で迎えたいものだ。
テレビ静岡の矜持というか、誰に伺いを立てているのか、信念と執念を感じた。
これからは、静岡出身者に生年を聞かれたら、「「テレビ寺子屋」と同い年です」と答えることにしよう。
そういえば、静岡放送のことをすっかり忘れていた。

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2022-03-05 Sat.

乗々

2022-03-05

ある土曜の早朝。
「のどがついに張り付いたか」と感じさせるほどの、のどの渇き。
金曜の夜から飲みすぎているようでは、先が思いやられる。
冷蔵庫から麦茶を取り出し、グラスに注ぎ、飲む。
近頃、冷たいたものがのどをすんなりと通らなくなった。
何をやったとしても、この体には負担なのだろう。

リビングのビデオレコーダーが稼働していて、何かの番組を録画している。
何を録画予約したのだろう、「テレビ寺子屋」か、と一瞬見当がつかなくて、自分で録画予約したことを思い出す。

ああ、「あさモヤ」か。

いつも日曜の夜に録画したものを見ていたので、これほど早い時間に放送されている感覚がなかったのだ。
放送とリアルタイムで感じることで初めて思い知るのだが、こんな異質なことをしているのか。
これではついつい見てしまう番組、林家まる子出演の「おはよう茨城」と同じだ。

ただ、今日は「あさモヤ」が始まる前の時刻にセットされたアラームで起床しなければならなかった。

今日の「あさモヤ」には狩野アナが出演している。
一切年を取らない人もいるものだなと感心し、番組視聴の途中で自宅を出る。

移動の列車の中では、Paris matchの「to the nines」を聞く。
彼女は「17」歳である。

radikoをKBCに合わせる。
7時から放送が始まるはずなのに、無音である。
しばらくして「放送が止まっている」というアナウンスが入り、1分ほどして番組が始まる。
「めぐみのラジオ」のいわぶ見梨によると、スタジオを間違えていたそうである。
恐ろしいのは、これほどの大「放送事故」にもかかわらず、あとで特に騒ぎになっていないことだ。

新宿駅に到着。
なぜまず新宿駅に行くことなったのか、この文章に後から出てくる目的地を考えると説明に苦慮するし、理解もされないだろう。

ここは自重して、水と500ml缶を購入する。
ラジオからは、確定申告を済ませたことがパーソナリティから報告され、今日は黄砂が舞うので洗濯物を干すのは気を付けてと注意喚起され、もうすぐ春ということで、Hysteric Blueの「春~spring~」がかかる。
最初から2人だったら、どんなに良かっただろう。

中央線特急に乗るのは、8年ぶりである。
E353系は初めて。
多摩川を超えて我慢を解き放ち、缶を開放する。
事前に「日本百貨店しょくひんかん」でつまみを購入しておいた。
まずは、オキハムのガッツくん。
それほど口に合わない。

すぐ斜め後ろには背広の不動産営業の男(イメージ)が、書類を広げている。
その少し後ろには、途中駅で乗り込んできた外国人を含む若い4人組。
まだまだ日常は戻ってきていない。

美しく伸びる圏央道の橋梁、中央本線とともに上るバス路線の細道と南浅川の流れ。
大月は遠く、甲府はさらに遠い。
ホヤの干物を食べながら「あこがれの職業は」というラジオのテーマに沈思黙考し、「ダンサー」という答えを出す。
芋洗坂係長、郷土の先輩である小浦さんがあこがれである。
「プロ野球選手になりたかったんです」と言ったある芸人に「だったら、なればよかったじゃないですか」と言ったナイツ塙の返しが、最近は気に入っている。
村下孝蔵の「踊り子」に、やや気分が上がる。

大月を過ぎ、残雪の車窓を眺める。
KBCシネマでは「メモリア」という映画がかかっているらしく、どうも好きそうな映画である。
自分の好きな映画の種類は「どうやって撮られたんだろう」「撮るのにどれだけ大変だったのだろう」と思ってしまう映画である、と思い至った。
たとえば「ひみつの花園」の「特撮」が好きだし、ご存じの通り「八甲田山」の雪崩のシーンで大笑いした過去もある。
ローカル線にロングシートがはびこるようになってからは、いい座面に座ってローカル線に乗る、というのが贅沢だと悟った。

河口湖駅に到着。
駅訪問は17年ぶりで、前回は高速バスで来て、目的はまさかの「労働組合の新入社員合宿」だった。

景色を視界にとらえ、視力が上がったような気がする。
富士山のほうを目指してしばらく歩き、湖の方向とは反対に歩いていることに気付き、駅に戻る。
手には早くも、大量の土産の袋。

河口湖駅前から乗車した路線バスは湖畔を通る。
これだったら、時間調整を兼ねて歩いて来ればよかったなと思いつく。
実はこの技は「路線バス乗り継ぎ旅」で実践されており、それを自分のアイデアのように思いついた自分を恥じる。

新御坂トンネルに入る。
御坂隧道だけがあった往時を地図から思うと、技術の進歩である。
これにも飽き足らず新たなトンネルを計画しているとは、本当に需要があるのだろうか、あるのだろう。
トンネルを出た下り坂をバスは快走し、僕はスピードが怖くて仕方ない。
突如現れた山梨県立博物館、石和温泉駅を過ぎてからのカクカク道を通過する。

甲府駅南口に到着。
甲府の地を訪れたのは、ほぼ初めてである。
駅前に城址があり、店舗の通りなども整備されている。
改札で華麗にオートチャージして、駅弁「元気甲斐」と350ml缶とぶどうからできた飲料缶を購入。

ワイドビューふじかわに乗る。
JR東海の在来線特急に乗るのは、高校の修学旅行での「しなの」以来、28年ぶりではないだろうか。
ひなびた車窓を尻目に、元気甲斐を食べる。
駅弁は、列車に乗って食べるから、おいしい。
前日にえきねっとで指定席を予約しておいたが、やはりその必要はなかったようだ。

甲斐岩間駅手前で、中部横断道の橋梁が見える。
スマートではあるが、仰々しい。
右後部には中年女性2人連れが席を並べているが、しゃべるのをやめて眠っている。
黙るパターンもあるのだと、感心。

渓谷を下っているはずだが、迫っているようにも感じる。
どこにでも団地はあるものだ、と沿線風景を楽しむ。
貝柱の干物をかじりつつ、飲料をたしなむ。
「スーパードライの味が変わった」と缶に書いてあって、味の違いはかろうじて分かるが、前と比べてどちらがいいかは判然としない。
とにかく、楽しむを失わずには済んだようだ。

身延線のダイヤグラムはいかにもすれ違いを中心にしたもので、列車はゆっくりと進む。
再び中部横断道の高架やインターチェンジを見て、まるで「陸蒸気」をにらみつける「ひらた船」の水夫のような、山本作兵衛翁の描いた絵にいる人物のような気持ちになる。
何といっても僕は、国鉄民営化の激変とあまたの廃線を経験した「北九州の子」である。
登山鉄道は別として、アトラクションとしての鉄道にさほど思い入れはない。

酒と弁当は進み、はんこの町六郷を後にし、狭い土地に作られた茶畑が現れる。
14時を過ぎたころ、高齢者がゲートボールを楽しむ様子を車窓から見かける。
やがて富士川を離れ、視界は開け、富士宮の街を抱える富士山が前方に現れる。

富士宮駅に到着。
想像していたよりも、はるかに駅が軽い。
歩道橋があって、バス乗り場があったりするけれど、とても観光地を従えている様子は感じられない。
徒歩コースに商店街を1つ選び、散策する。
門前町の趣は感じられない。

富士宮本宮浅間大社を訪れる。
僕は宗教上の理由から未来永劫一切のさい銭をやめたので、拝礼にとどめる。
湧玉池のほとりに座る。
街中は特に焼きそばのにおいが立ち込めているわけではなく、穏やかな雰囲気が漂っている。

おそらくこれで十分なのだ。
美しい富士の嶺を授かり、この街はこれ以上に何を求めるだろう。
静岡県富士山世界遺産センターの脇を抜け、ベニー紡績踏切を見て、高架橋を観察し、駅に戻る。

身延線普通列車で複線を進む。
車内広告ゼロに震撼し、我が物顔過ぎる新東名をくぐり、富士駅の広い構内を乗り換え、東海道本線上り。
吉原駅で降り、岳南電車乗り換え用の高架橋を渡る。
IC改札を出ると、駅員に声をかけられる。
フリー乗車券を駅員に求め、「2日間有効」というオーバースペックなフリー乗車券を硬券で支給される。
連絡が良くて出発まで時間がなく、旧井の頭線のような列車に乗り込む。
車内では、フリーwifiが使えるようで、そこはすごく感心した。
電鈴式遮断機に耳を奪われる。

岳南江尾駅に到着。
ここに、岳南電車終わる。
駅舎を出入りしていると、すぐに上りの出発時刻になる。
危うく乗り遅れるところだった、ここで取り残されるのはつらい。

再び吉原駅に到着。
駅舎を出て、行政レベルで夜間婦女子の1人歩きを勧めない線路下の細い地下道を走り抜ける。
南口側も特に何もない。
「住宅しかない住宅街」とは何なのだろうか。
改札を抜け、東海道本線下り列車に乗る。
貨物列車の往来が目立つ。

ようやく富士川を超える。
由比の海岸は高架で占められている。
バス旅なのに、しかも夜なのに、薩埵峠を歩いて超え、しかも映像は使われないなんて、狂気の判断である、そりゃ戦争にも負ける。

清水駅に到着。
駅舎はほどほどに大きいが、簡素だし、さみしい。
駅前の商店街もやや寂しい。
大きな都市と想像していたが、もしここが地元だとして、地元に帰ってきてこの様子だったら、少しショックである。
黒崎は今、こんな感じだったりしないだろうか。

10分ほど歩き、新清水駅に到着。
迷わず静岡鉄道静岡清水線の列車に乗る。
古い車両だったのが、少し残念。
短い距離に駅が設置されており、実に好感が持てる。

実は今回の目的地、静岡に来たのは、将来静岡への移住を考え始めたからである。

東京はとにかく住居費が高い。
そして寒くて、海がなく、魚が手に入らず、山がなく、落ち着かない。
東京を離れるにしても、北関東にも、南房総にも、甲斐路にも住みたくない。
僕は都会に住み、ラーメン店を訪れたいのだ。
東京に距離が近い都市で、山があって、魚があって、茶があって、みかんがあって、温暖で…、となると、静岡が候補に挙がってきた。
これで、地震と富士山噴火さえなければいいのだが、よく考えると東京も同条件である。

東海道本線と東海道新幹線の線路を超え、MARK ISの脇を抜け、新静岡駅に到着。
これで今回の未乗区間訪問、富士急行線、身延線、岳南電車、静岡鉄道はクリアとなる。
LuLuCaポイントを何に使うのかと不思議だったが、ここ新静岡セノバで使えばよいようだ。
18時を過ぎ、昨今の事情によりあたりは暗くて、街の様子をとらえられないが、店は多く、人の往来もある。
早く、JR駅南口のホテルに行かなければ、間に合わない。

ホテルに全自動チェックイン。
スマートTVが備え付けられており、チャンネルをテレビ静岡に合わせる。
「くさデカ」の放送に間に合った、ようやく平畠さんを見ることができる…。
今週の「くさデカ」は、浅尾美和とアナウンサーが出演していた。
番組を見て、「こんなにも情報番組なのか」とあっけにとられる。
とにかくウェブサイトのお店検索が充実しているものの、更新が追い付いていないようだ。
平畠啓史を見るには適さないが、浅尾美和の仕事ぶりを見るにはうってつけである、考えさせられるものがある。

19時を回り、食事とする。
駅の北側に回り、新静岡駅に戻り、セノバを物色する。
店は開いてはいるものの、どこも「おじゃマンボウ」のあおりを受けているようで、受付を済ませた客まででもう新規客を受け入れないと言われる。
セノバ近くのラーメン屋でもいいのだが、昨日の昼にラーメンを食べたばかりだったので、気が進まない。
駅まで戻り、パルシェやアスティを彷徨するも、どの店も閉まりかけている。
そこで、気乗りしなかったが、海鮮居酒屋に入る。
案の定単独客に適切な献立はなく、さしあたりジョッキとおすすめのボタンエビの刺身を注文。
それからずいぶんとメニューを見たが、やはり気乗りせず、焼きガキを注文。
追加の飲み物はやめようと思ったが、焼きガキを前にして、店員にも「20時まであと1分あります」と教唆さ、アドバイスを受け、浦霞90mlを唱える。
驚くべきというか、当たり前というか、ボタンエビもカキもおいしい。

駅ビルでプリンと飲料を購入し、ローソンで高級おにぎりを購入。
ふらふらと夜道を散策するも、店は酒も出していないし、当然人通りも少ないし、暗い。

ホテルに戻り、スマートTVで、ダウンタウンやウッチャンナンチャンの番組を視聴。
どういうことだか仕組みはよくわからないが、「気分は上々」の最終回が流れてくる。
花王のCMでは、ガーデンズではなくdeepsの歌詞で「バイバイブルー」と聞こえてくる。
deepsこそ、時代のあだ花というか犠牲者代表というか。
中山忍が歯を磨き、辻香緒里が洗顔し、タケカワユキヒデがCMソングを歌い、本上まなみが「私も髪伸ばそうかな」とのたまう。
このCMは当時から無理のある「へもい」CMだった、と本当に無駄なことを思い出す。

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2022-03-02 Wed.

入滅

2022-03-02

国内の「三大兄」と言えば、安達祐実の兄、宮崎あおいの兄、そして広瀬姉妹の兄である。

行方が気になる妹と言えば、叶恭子の妹(≠叶美香)。
そして、最も美しい妹は、間違いなく中山忍であろう。

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