曇天の続き

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2023-11-22 Wed.

登塔

2023-11-22

東京タワーを上ってきた。

まずは、いつまでもなじめない地理関係を理解し、神谷町駅で下車。
新しめの通路を抜けていくと、新しい建物に出た。
ここが、麻布台ヒルズである。
さっそくレジデンス棟の建設地を見て、涙を流す。
「作って、赤字」なのだから、たまったものではない。

飯倉の鞍形を堪能。
NOAビルの前は、警官が出ていた。

坂を上り、東京タワーのふもとに到着。
来訪は、2013年以来。
1月に特別展望台まで登り、9月ごろに、浜川崎駅に行った後に、東京タワーで開催されていた「生誕80周年記念 藤子・F・不二雄展」の物販に行った。
今使っているマグはその時に買ったもので、先生が生み出したキャラクターと東京タワーが描かれたデザイン。

現在、上部の展望台見学はトップデッキツアーと銘打っているようだ。
ツアー開始は1時間半後。

酔狂にも、ミドルデッキまで外階段で上ることにした。
段数が600段だと事前の調査でわかっており、毎日200段の階段を上っている身としては、大したことではない、という判断。
実際、それほど大変なことにはならず、東京タワースタジオがよく見えた。

ミドルデッキに到達。
ここで45分ほど待つ。
空にはもやがかかっていて、麻布台JPタワーも見飽きて、下の学校の部活動の様子などを見ていた。

時間が来て、ツアーに参加する。
ガイドからの説明があり、建設当時の…、写真撮影も禁止だったし、内容についてはあまり書かない方がいいのだろう。
内藤多仲氏のことを事前に知っていたため、また涙を流す。

中間プラットフォームでエレベータを乗り換え、トップデッキに到達。
「上ったらそれまで」という感じなのは、僕が東京に中途半端に慣れすぎているからだと思う。

ミドルデッキまで下り、また外階段で地上まで下りる。
これも下りる時点では大したことなかったのだが、2日後にはふくらはぎの筋肉痛が生じた。

昼食をとろうと、神谷町駅まで戻る。
ちょうど昼営業を終える時間で、店が開いていない。
せっかくだから麻布台ヒルズで昼食を、と思っていたのだが、麻布台ヒルズのオープン自体がまだ先の様子。
港区には自分のようなものが来るところではない、と21世紀何度目かの戒め。

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2023-11-16 Thu.

代所

2023-11-16

行政書士試験を受けてきた。

記録をたどれば、2020年11月8日以来2回目。
前回は、昼にタイ料理店でグリーンカレーを食べた後、大会場で受験した。
試験途中でおなかの調子が悪くなり、何と戦っているのかよくわからない状況になった。
結果は散々なもので、一般常識があることだけが証明された。

1年前に再受験を発起した。
きっかけは、総合旅行取扱管理者試験を受験したときに、自分が法律関係のリテラシーが低いことを実感したことだ。
良識ある市民として法律の勉強くらい必要かと思い、ちょうどよさそうな資格試験を探し、行政書士なら何とか独学でも行けそうかと見込みを立てた。

まずは、「バラエティー生活笑百科」を視聴…、しようと思ったら、番組が終わっていた。
僕は、いとしこいしや横山ホットブラザーズから法律のイロハを学び、もめ事をまーるく収めてきたのだ。
行列に並んでも今回は効果が見込めないので、親指を立てて「グッジョブ!」。

週に1、2度、30分程度テキストを開き勉強をしてきた。
しかし、覚えることが多すぎて、途中でいやになった。
公務員になってしまえば、何をやるにしても、法律やルールに抵触していないかを考えないといけないのだろう。
「僕のような面倒がりの人間が公務員にならなくて、本当によかった」とつくづく思った。

記憶は、結果的には人より得意とするところだと言えよう。
しかしながら、「記憶しよう」とすることは、苦手というか、いやである。

僕が記憶に頼ることは少なく、実際は、理屈の演繹、物事のはまり具合で切り抜けていることが多い。
何か理屈をもらって、その理屈を理解すれば、詳細を導き出せる、というのが、今までの種々の試験で実施できてきたことだ。

初めての分野については、専門家の意見を素直に聞けないので、人より修得に時間がかかる。
できれば誰かに理屈を教えてほしいのだが、知り合いの少ない僕には先生になってくれる人がいない。
そもそも、「なぜそうなるのか」を説明できる先生は、世の中にはほとんどいない。
組織に寄りかかり、ルールを守ることだけで身を温めている人間が多いのだ。
それを否定するつもりはなく、僕ができないだけにすぎない。

そんな僕にも、今回は唯一の味方がいた。
その人は、法学部出身のITエンジニアである。
行政書士試験を受けることを打ち明け、「法律の運用とITエンジニアリングは似ている」とという自分の考えを聞いてもらった。
すると、その人は僕に話を合わせてくれて、文献の紹介をし、法学の話を聞かせてくれた。
それがまさに、自分が興味があることだったのだ。
「規約に思いを込め、規約から思いを知る」という異次元な話に同調してもらい、ずいぶんと心強い思いがした。

試験対策として行政法を中心に勉強しなければならないのだが、内容が全然入ってこない。
民法、会社法、個人情報保護法なども試験範囲だが、こちらもなじめず、おろそかになってしまった。
憲法だけがまあ親しみが持てて、Kindleで日本国憲法を毎日読み、過去問に取り組んだ。
傍から見れば、すっかり護憲派である。

試験当日。
前回の反省もあり、昼食はラーメン、水分も控えめにした。

試験会場は、東長野大学 おばけ煙突キャンパス。
駅から徒歩20分、というのに驚かされたのだが、歩いてみれば意外といける。
僕が学生だったら、文句ばかり言ってキャンパスから足が遠ざかり、愚かな僕は自分から未来を閉ざしていただろう。
学生の頃に歩くことの重要性に気付いていれば、もう少しまともな人間になれていて、人に迷惑をかけることも少なかっただろうに、とよく思う。

試験会場の教室の出席率は約70%。
若い人が多く、なかにぽつぽつと白髪がいる。
解答用紙に生年月日を書き、「昭和」という文字を手書きで久しぶりに書いた。

試験時間は、3時間。
今回は試験問題の意味が分からないということも少なく、結構できたのではないか、という実感を得た。

試験を終え、右手中指の爪の付け根が痛かった。
子どものころからのペンの持ち方の癖で、以前はこの個所が固くなっていたのだが、それがゆるんでしまったようで、久しぶりにペンを持って痛くなったらしい。
情けない話だ。

後日、自己採点。
一般常識は2問間違いで、前回と同じ。
ラオスの政体に自信が持てず、「これはカンボジアのことじゃないかな」という直感はやはり当たっていた。
個人情報保護法の問題を外したのは、情けない。

一方、法律問題の択一式は、3割程度の正答率。
前回よりは点数が高いが、これでは、記述式の採点はされないだろう。
何が「結構できた」だ、と思われるかもしれない。
ただ、前回は「答えを見ても、全然わからない」という状態だったが、今回は、問題を見直した際「ここが違っていたか」ぐらいは思えるようになった。

「資格試験の本番は、壮大な模擬試験」というのが、自分の受験モットーである。
勘違いかもしれないが、今回は結構な手ごたえを得たつもりで、次はいいところまで行けるのではないかと思う。
本来の目的の第一段階に到達し、次は記憶を頑張る段階だ、と言えよう。

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2023-11-11 Sat.

反響

2023-11-11

「相棒22」第4話を視聴。

藤井美菜については、言うことがない。

ところで、「追い詰められた犯人が笑いながら泣き崩れる」演技は、いったい誰ができるものなのだろうか。
成功例を知らない。

多少ネタバレになるが、場所を移す必要について、よく理解できなかった。
ナイフがあることの不自然さを解消するためだろうか。
また、どうやって運んだのかもよくわからなかった。
慕う後輩がいたから、それかもしれない。
危険を冒してまで台詞にそれっぽいフレーズを入れた理由もよくわからなかった。

もちろん、わからないなら、もう1度見ればいいだけのこと。
その前に「女子ーズ」を見てもよい。

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2023-11-04 Sat.

催民

2023-11-04

ハロフソメンバーである。

ハロウィン普及阻止活動を実践している身としては、2023年はエポックメイキングな年となった。
「ハロウィンを楽しむために渋谷に来ることはやめてほしい」と区長が言い、実際当日の来訪者数が減ったのだ。
「我が国の大衆は、出費なく確実に小金を得る行動と、お上の要請に沿う行動を率先して実施する」というのが、ここ数年の業務から得た定説である。
僕が見える範囲では、ハロウィンの仮装は幼児とインスタジェニックだけのものとなった。

仮装して盛り上がりたい人に、朗報である。
成人の日に北九州市に行けばよろしい。
現市長は、成人式の盛装を「観光資源」にしようとしているから、大歓迎であろう。
僕の実家の近くでなく、人権を尊重し、狼藉を働かないのであれば、ぜひどうぞ。
高橋みなみとクロちゃんも、北九州へ日帰りで行っていた。
もちろん「ニューヨーク・ファッション・ウィーク」はすごいと思う。

ところで、ハロウィン当日、僕は外出していた。
新宿で用事を済ませ、靖国通りをとぼとぼと歩いていた。
新宿の喧騒を後にし、富久町のタワーマンションに嘆息し、起伏ある地形に驚嘆し、自分に呆れる。
防衛省の前を通るのはこれで2回目だろうが、書物でよく見る「丘」の描写を改めて感じさせるたたずまいである。
後で調べると、防衛省内を案内するツアーをやっているようで、今後行ってみたい。
周囲に制服組のコスチュームはいなかったが、僕は比較的背広組の格好をしていた。

夕方に開いているもつ焼き屋に入り、ビールとレモンサワーを飲んだ。
店内のTVはテレビ東京に合わせてあって、「午後のロードショー」を映していたが、映画の内容は全くわからなかった。
そのあと「よじごじDays」が始まった。
株式市況は地上波ではもうやっていないようだ。
田端や谷中あたりの七福神をめぐる、という企画をやっていて、元・号泣の人と陰陽師が出ていた。
MCは、元RKBアナウンサーと野球芸人で、野球芸人は、僕の知らないところで長いことMCの座を守っているようだ。
てっきり柴俊夫とか大島さと子とか草野満代とかが司会をしているものだと思っていたので、すっかり時代遅れである。
「L4セレクション」をやってなくて「なぜだ…」とつぶやき、その代わりにジャパネットテレビショッピングが内包されていて、生放送のやり取りの後、事前録画された映像が出てきて、各地の名物食材が毎月送られてくる商品が紹介されていた。
スキップできたり、同じものを追加で注文できたり、きめ細かいサービスに感心する。
番組の途中で店を出たが、番組開始からしばらく「よじ」にならなかったし、「ごじ」になる前に番組は終わったようだ。
店を出て気づいたが、僕はもつ焼き屋に行きたかったのではなく、焼鳥屋に行きたかったみたい。

以前から気になっていた店に行こうとしていたのだが、直前にウェブで得た情報だと、僕が望んでいる業態とは少し違っていた。
小倉で思い切って買った大きめのうに瓶とほぼ同じ金額が時間制でかかるらしく、あやうく無駄な金を使うところだった。
この話を人にしたところ、「最近は、女子大生が店でドンペリを飲まされ気を失い、後で150万請求されたケースがあったようだ」との「実話系実話」がもたらされた。
どこも景気が悪いようである。
靖国通りにあった看板に「顔出しなしで億を稼ぐ」とあったが、この話を聞くと、回収できていない売掛金も含まれているのか、とすら思う。
それにしても、いつの間にかホストの大きな看板が街に目立つようになってきた。

それで、別の店を探して、開店時間までもつ焼き屋で時間をつぶしていたのだが、行ってみても開いていない。
また別の店を探すことも考えたが、おっくうになり、ひとまずコーヒーショップに入り考え事をすることにする。
いつもは入らないコーヒーショップで、いつもの値段の倍はするコーヒーを頼み、飲んでみたけど、いつものコーヒーの方がおいしい。
別に店の雰囲気がいいわけでもなく、これでまた1つ、行かない店が増えた。

時間が空いても、外ですることはない。
せいぜい散歩と食事と映画くらいだ。
ということで、映画でも見ることにする。
アプリで探して、いい時間に「ドミノ」という映画がかかっていることがわかり、よく調べていないが見に行くことにした。
映画の料金は、2,000円である。
180円でコーヒーを飲み、280円で牛丼を食べ、チケットショップを回って800円で映画を見ていた世代である。
今はまだ金があり、今のところ逃げおおせている運に感謝するしかない。
上記の女子大生を含め、現代の大学生には深く同情するけど、金は出せない。

「ドミノ」は、びっくりする映画だった。
「冒頭5秒、すでに騙される」というキャッチコピーを見てしまったのが悪かったのか、だまされている感じがまるでしなかった。
それがそうならそうだろう、という感じだったし、それがアリだったら何が起きてもアリだろう、という内容だった。
途中で、ものまね王座決定戦のことを思い出したのだが、正確には東京オリンピックのジャケットのことを思い出すべきだったのだろう。
スケールが小さくまとまったのはロバート・ロドリゲス監督も不本意だったようだが、後でウェブサイトのレビューで見た「「午後のロードショー」で見るにはちょうどいい」というのに、十分共感した。
もつ焼き屋のTVで見るのが、いいのかもしれない。

帰り道、2,000円のことばかり考えていた。
行こうとしていた店は開店していたが、時間も遅かったので、また今度にする。
街は、酔っ払いのコスチュームでにぎわい、いつもと変わらないように見えた。

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