曇天の続き

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2001-07-29 Sun.

ショービジネス

2001-07-29

選挙の開票って完全にテレビショーになってしまっている.作っている人はものすごい忙しいだろうな.

当選予測が公表されるようになったから,当選確実なんて早めに出さなくてももうよくなったしね.注目選挙区や候補者の当確をできるだけ引っ張れば数字上がるもんね(そんなことはしてないか).NHKの記者は各党首脳にサンドバッグ状態でつっこまれるし,舛添要一と田嶋陽子の対決が各局で見られるし,テリー伊藤はこれまでに張った様々な伏線を巻き込みながら候補者につっこんでいくし,おもしろくて仕方ない.これほど開票状況を伝えない開票速報も今までなかったんじゃないか.

正直,テレビって物事の上っ面だけをおもしろおかしく伝えていると思う.でも,それが悪いなんて全く思わない.それがテレビだし,それをわかった上でテレビを楽しんでいきたい.取材される側だってそれをわかっているんだと思う.いちいちマスコミに腹を立てていても視聴者に悪印象を与えるだけだし,マスコミにとりだたされる表面だけでも受けがいいようにしておかないと,本業を進めるにも障害になる.マスコミとまともに取り合ってもダメだし,マスコミを軽視してもうまくいかない.

テレビってまだまだひとり勝ちだな.ブロードバンドがテレビを食う時代が来るのだろうか?

さすがに一人勝ちではなくなった。

(2008-03-15)

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2001-07-24 Tue.

憧憬

2001-07-24

「萌の朱雀」を4年ぶりに見た.

記憶が確かならば,1997年に京橋の映画館でこの映画を見たはずだと思う.河瀬直美がパルムドールを獲って「どれどれ,見に行くか」といった感じで赴いたのだ.そのときのことを思い出すと,確か僕が見た回は英語の字幕がついていた回だったはずだ.最初の15分くらいはとても退屈な映画だと感じた.カンヌでパルムドールを獲れたのもきっとこの落ち着いた木々の映像を評価したのだろうと推測したくらいだ.しかし見進めるうちに気づいたのだが,日本人の本質ってきっとこういうところにあり,この映画はそれを見事に描いている.つまり,映像は何気ない日常を映し出しているように見えるが,実はそうした普段の生活の中にドラマが存在する.劇的な出来事なんて必要としない.そんなものがなくても普段の生活の中には重みを持ち人の心を支配する些細な出来事や少しずつ積み重ねられていった感情が存在するのだ.この映画は極端にせりふが少ないのだが,よくある映画のように多くの言葉が語られることなんて日常生活では少ない.言葉を介さなくても他人と共有する物事はとても多い.それは普段親密につきあっていればいるほど多くなるものだ.そしてそれらの言葉は共有する人々に語られることを拒んでいるのだ.それをこの映画はとてもよく表現している.

これが4年前の感想だ.で,昨日4年ぶりに「萌の朱雀」を見たんだけど,なぜかと言えばちゃんと理由がある.4年前に見たときにどうしてもこの映画に出てくる風景,地名で言うと奈良県の西吉野村なのだが,そこにいつか行こうと考えた.というのも過去に数回「ゴールデン洋画劇場」で「大誘拐」を見ていて,そのときに出てき杉の山林に心を奪われたこともあって,それと相まってそうした希望が湧いてきたのだ.で,それが8月に実現する予定となり,その予習として「萌の朱雀」を借りてきたのだ.

西吉野村に行きたいと考えたのはもう1つ理由があって,それは映画にも出てくる幻の「五新鉄道」とは一体どんなものかというのを体感したいからだ.

4年も経つと話の筋をほとんど忘れていて,初見みたいになってしまった.登場人物のそれぞれに役割が与えられていて,そのひとりひとりの感情がとても重くそして苦しい.

というわけで,8月には紀伊半島に旅行に行きます.それまでにはいろいろと仕事を片づけておかないとね.

結局、西吉野村には行かずじまい。 台風が来てバスが動かなかったのだ。 でも、紀伊半島の山林は見に行くことができた。

(2008-03-15)

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2001-07-18 Wed.

不明

2001-07-18

藤田弓子がホールインワンを達成した後,帰宅した自宅の庭で蜂に刺された(夕刊フジ).ものすごくナンセンスな話だな.藤田弓子といえば「さびしんぼう」.もう4年も見てないね.

気分転換に,とりためてた「いろもん」を10本くらい連続で見ちゃった.over driveを久しぶりに見たね.「最後の晩餐」以来だったからな.まとめて見てると今田耕司と東野幸治ってすごい数の仕事こなしているなと実感する.いろんな番組の名前が出てくるからびっくりする.「ポンチーズ」とか忘れてたもん.あと「冒冒グラフ」も.「今田・東野の血が騒ぐ」っていったいどんな番組なんだろう? そういえば,「お笑いマンガ道場」の柏村武昭,参院選に出てるね.

そういえば,菅原姉妹を今日テレビで始めてみた.カラー・アナリストって何?

マクドナルドのシェイク120円も今日で終わったので,明日からちゃんと働きます.あと1ヶ月経ったら旅に出ます.

どれもこれも、検索しないとわからないことばかりだ。 興味のある人はどうぞ調べてください。

(2008-03-15)

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2001-07-17 Tue.

無理

2001-07-17

日中,意識がもうろうとしているのは夏バテではないだろうかと今頃気づく.

「HEY! HEY! HEY!」にStrawberry JAMが出ていた.何か売れそうな気がしてならない.音楽業界では今までなかったタイプだしね.ところで,最近三木道三というアーティストが出ているけど,三代目魚武浜田成夫とだぶって見えてしまいしょうがない.ていうか,同一人物でしょ? ここ最近の業界を見ると,感情を直接歌詞にしてそのまま歌うというアーティストが目立つ.この手法をとると,3年くらい経ってその曲を聞いたときにとても聞けたものじゃなくなっているんだよね.数年経って聞いても恥ずかしくない歌を選ぶのはとても難しい.

モスクワの地下鉄はとても深い場所にある(NHK「おはよう日本」).これじゃ東京と一緒でモスクワ市民の不平も多いのかもしれないけど,実はシェルターの役目もしているらしい.で,ステンドグラスとか彫刻とかが施されていて,異空間にいるみたいだ.南北線や京葉線の丸ノ内側通路なんかも近未来的で(死語?)好きだけど,外国人がわざわざ足を運ぶほどのものでもないと思う.あの不評の大江戸線を走っているぺこちゃんの絵が描いてある車両は修学旅行生に人気でそれを目当てにわざわざ乗っていると何かの新聞で読んだ.こういう効果って大したことないのかもしれないけど,外から来た人がわざわざ足を運んでくれるような交通機関のデザインって重要じゃないかと感じた.

「Lifetime Respect」は今でもよく口ずさむ。 何故だろう、名曲なんだろうな。

(2008-03-15)

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2001-07-14 Sat.

偽装

2001-07-14

近所にある某餃子チェーンで働いている店員の眉毛がマジックで書かれてあった.山での修行を挫折したのだろうか?

TV LIFE(学研)の記事で,TBSで昨日放送された「スーパーフライデー ネプチューンのテレビの秘密全部見せます!」のプロデューサーのコメントが載っていた.「現代版『TVの裏側全部見せます』を目指します」それってホントにいいの? 視聴者が何の手間もなくリメイクが楽しめるなんて,いい放送局だね.

度々出てくるTBS批判。 昔に比べれば、かなりマイルドな気持ちになった。

(2008-03-15)

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2001-07-12 Thu.

失楽

2001-07-12

火曜日に「スターウォーズ エピソード4」を見ることができた.もちろんスペシャルエディションね.帝国軍自らでも見いだせないダークスターの弱点を数分で見つけてしまう反乱軍に感動.

フジテレビの夢列島の制作発表,やっとあったね(「フジテレビホームページ」より).発表が遅れてたので4年前の悪夢がまた起こるのかと冷や冷やしつつ楽しみだったけど(松本人志のお笑い共通一次もまたやるみたいだったからね),でもやっぱり内容がまだよくわからない(テレビ誌,間に合わないんじゃないか?).「明石家マンション物語」が始まったことで,「27時間テレビお笑い奪還」が現実になるんじゃないかと岡村隆史が言ってたけど,今年はそれが実現するかもしれないね.ところで,笑いにドミノいらないからね.今年こそドミノないよね.フリースローないよね.

なんか,おもしろいページができてる.こういうの好き.-> 小倉あやまれ友の会

中学生の頃、あんなに楽しみにしていたフジの27時間テレビも2007年は全く見なかった。 これは、単に年齢のせいなのだろうか。

(2008-03-15)

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2001-07-08 Sun.

忘却

2001-07-08

ようやく見ることができた.「東京マリーゴールド」.場所は銀座の三原橋の下.日比谷線の音が響く映画館.昔「鬼畜大宴会」という映画を見に行ったことがある.東京で3番目に行きたくない映画館だけど,まあしょうがないよね.

よく考えたら,映画館まで行って映画見たのって今年2度目だったんだよね(1度目は「ユリイカ」).1997年から1999年まではほぼ毎週映画館に行ったけど,ここ2年は年に数回ってトコかな.

そういったわけで映画を見てないせいか,「東京マリーゴールド」の中のちょっとした演出でも「こりゃすごいね」と思ってしまう.採点が甘いのだ.ところで,石田ひかりは何のためにでてきたのだろうか?

1995年頃のあの日本映画の勢いって今どこ行ったんだろう.あのころもてはやされた映画監督の名前って今聞くこともないし.

ここに出てくる映画、全く見た記憶がない。 学生の初期の頃、毎週水曜に映画を見に行っていたんだけど、今思い返すと全く無駄足だったのかなと思う。 それくらい覚えていない。

(2008-03-15)

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2001-07-04 Wed.

熱風

2001-07-04

ありきたりで申し訳ないけど,今日は本当に暑かった.年を追うごとに自分が暑さというものに対して耐性を失っている気がしてならない.今年の夏こそ我慢できない,と毎年つぶやいて夏を過ごしている.さて,今年は乗り切れるのだろうかね.

僕は去年まで,井の頭公園から歩いて20分くらいのところに住んでいた.で,今は引っ越してしまっている.今日は上野に行くために自転車で不忍池を通った.不忍池と井の頭公園を比較して思うことがある.井の頭公園と比べて,不忍池には明らかに「ベンチで寝そべっている男性」が多い.井の頭公園の方が木陰も多いのに,比較的直射日光に照らされる場所の多い不忍池になぜ「ベンチに寝そべっている男性」が多いのだろうか? 確かに繁華街の方が快適なのかもしれないけど.ただ,僕が思うことは1つだけだ.早く西荻窪に帰りたい.

ところで「ベンチに寝そべっている男性」は他人から見てもちゃんと婉曲な表現になっているのだろうか? 村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」のなかで「浮浪者に薄毛の人はいない」といったことを笠原メイが言っていたけど,これは明らかに彼女の認識不足である.今日だって炎天下の不忍池でその認識を強くすることができた.

東京で始めて住んだところが、西荻窪だった。 休日に快速が止まらない駅だった。 その次が西日暮里。 昼間に京浜東北線が止まらない駅だった。

(2008-03-15)

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2001-07-02 Mon.

かっぱらーめんの最後の日

2001-07-02

金曜日,何気なく西日暮里駅の脇道を通っていると,かっぱらーめん[web]に新しい張り紙.

普段から「今日はスープ不調につき休業」とか,「営業時間6時頃-9時頃」などとふざけた張り紙があるので「またかよ」という気持ちで見てみると,

6月29日をもって閉店します.

あまりにも突然のことで驚いた.6月29日って今日じゃないか! いつからこんな張り紙出してたんだ!!

この街に越してすぐ,かっぱらーめんを知った.あまりにもふさげた名前.曖昧な営業時間.突然の休業.「1度いかねば」と思い,ある夜足を運んだ.店には店主らしい迷彩のバンダナを巻いたおやじがひとり.40歳くらいだろう.水,おしぼりはセルフサービス.メニューはラーメンとチャーシューメンのみ.後はトッピングと油の量が選べる.油の量はいくつかの段階があり,最高レベルは「パニック」.横には胃腸薬が貼り付けてある.カウンターの前には「恐れ入りますが食べ終わった器は台の上に上げてください」の張り紙(本当に恐れ入ってるとは到底思えない).カウンターとは別になぜか休憩スペースも用意されている.ますますふざけた店だ.

ラーメンを頼む.おやじが麺をゆでる.湯をきる.出された器の中の具はチャーシューとモヤシ.スープは豚骨みたいだ.食べる.・・・うまい.ラーメンについて詳しいことは知らないけど,とにかくうまい.東京で食べたどんなラーメンとも違う.ただただうまいのだ.おやじがたばこに火を付ける.料理人がたばこなんて喫っちゃいけない.味がわかんなくなるからだ.でも,このおやじが喫うのだけはなぜか許せてしまう.

それから半年,僕はこのラーメン屋が開いているところをほとんど見なかった.ある時は「スープ不良」で休業.ある時は長期休暇.ある時は「本日終了」.9時頃閉店とあるのに8時半には大抵閉まってた.のれんのしまわれた店の前を見るたびに,僕はあのおやじのふざけた態度に焦燥を感じた.と同時になぜか満足もしていた.

そのかっぱらーめんが閉店するのだ.いつもと同じようにあのおやじのふざけた態度によって.

僕はよくかっぱらーめんのことを話していた知り合いにメールを出した.そして夜になると駅で待ち合わせをして店へと向かった.最後のかっぱラーメンの日だ.

8時30分を回っていたが店はかろうじて開いていた.一番奥の席に座るとおやじが「あじたま(味付け卵)は終了したよ」といった.「もう予約分しかないんだ」相変わらずふざけたおやじだ.僕はチャーシューメンを,知り合いはラーメンを頼んだ.

店には常連らしい客が4,5人集っていた.なんやかんや好き勝手なことを話している.新しく来た常連らしい客におやじが「今日で終わりなんですよ」と告げる.客は知らなかったらしく,一様に驚いている.本当に想像を絶するような店なのだ,ここは.

器が出てくる.2度目のかっぱらーめん.うまい.しかし,この味は最後なのだ.初めて食べる知り合いもうまいと言ってくれている.最後に連れてくることができて本当によかった.この店の記憶が僕だけの中にとどまることはないのだから.

席を立つとおやじが「お元気で」と言ってくれた.あんなにふざけたおやじと思っていたのに,寂しい気持ちがした.でも,僕は1つのチャンスを手にすることができたのだ.最後に食べることができたのだから後悔をすることはない.

のれんをくぐると,連れがつぶやいた.「何で『かっぱらーめん』なのかわかった」.僕が「何故?」と聞くと「あの人かっぱに似ているから」.全世界に安息と平和をもたらすような言葉だ.

今日,店の前を通ると内装工事をしていた.何人かの工事作業員の中に店主であるふざけたおやじがいた.店で立ってた格好とは違い,バンダナもしてなかった.このおやじを見ることも今日が最後なのだろうと思った.この人は何処へ行くのだろう.うまいラーメンを作れる能力を持っておきながら,多くの常連を抱えていながら店を閉めるこの人は何処に行くのだろう.さよならかっぱらーめん.

実は、某場所で再開したとの情報が、万能のウェブから得られた。 でも、閉店って書いてあるな…。

(2008-03-15)

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