2012-01-31 Tue.
吸気
2012-01-31
タクシーが苦手である。
確かに、タクシーによる移動は楽だ。
しかし、密閉された空間に運転手といなければならないのが耐えられない。
また、運転手の当たりハズレがひどく、たいていはハズレである。
それゆえ、都内での移動は、たいてい鉄道を使うことになる。
先日、駅から離れた場所に行く用事があった。
用を済ませて駅に向かうつもりだったが、すぐ近くにバス停を発見した。
路線を確認すると、都バスで移動すれば、最寄りの駅まで歩いて電車に乗ることなく、乗換駅にたどり着くことができることがわかった。
時間に余裕があったので、たまには都バスに乗ろう、と決めた。
やってきた都バスの車内は、高齢者ばかりが乗っていた。
座席はすべて埋まっているし、立っている人もかなりいる。
路線にもよるのだろうが、昼間の都バスには高齢者ばかりが乗っていることを知った。
たまたまだったのかも知れないが、バスの車内では、乗客たちが延々と話す、乗客が弁当を食べる、優先席付近で携帯電話を操作する、携帯電話の着信音が鳴る、そしてその携帯電話に応答し大声で話し始める、といった光景が見られた。
普段電車内で出くわすことの少なくなった、昔懐かしい風景である。
昼間の都バスは、タクシーより息苦しい。
2012-01-30 Mon.
安住
2012-01-30
自宅前の道路が凍結しており、氷がまだ溶けない。
近所のアメダスでは、先日の最低気温として-6℃を記録した。
なぜこんなにも冷える土地に住むことになったのだろう、と疑問に思う。
今後起こりうるとされる地震の話が出てくるようになってきた。
グーテンベルク・リヒター則をベースに語られているところが、実にほほえましい。
人々はそんなに生きたいのだろうか、と思ってしまうのが、自分の悪い癖だ。
みんな何か重要な役割を担っており、そのためには他人を犠牲にすることも余儀なくされている。
僕にはその意識が薄い。
快適に過ごせる土地に住みたい。
そう考えると、小倉が候補に挙がってくる。
実は、小倉は天災に遭うことがほとんどない街だ。
夏は暑くはないし、冬は寒いけれど積雪することは年に1度くらいだ。
台風の襲来も、九州の他の地域に比べるとそれほどない。
地震は、2005年に福岡県西方沖地震があったが、僕が住んでいた頃は体感できるほどの地震は1度しかなかった。
時々水不足が起こるのと、最近特有の水害が発生することはあるが、それくらいだ。
まあ、あくまでも天災に限っての住みやすさだ。
天災以外の災いについては、ここでは触れない。
人が空から何かを落とす、という可能性もある。
2012-01-29 Sun.
見物
2012-01-29
「近所の商業施設に有名人が来れば必ず見に行くけど、田中理恵選手のトークショーは行かなくてもいいでしょ、だって、トークショーだと演技と違って…」
というところで発言を止めたが、止めたことによる効果があまりなかったように感じる。
2012-01-28 Sat.
認定
2012-01-28
事情があって、連続ドラマ「ハングリー!」を視聴している。
キャストについて、豪華さを感じる。
なぜそう感じるのかと考えれば、連続テレビ小説に出演していた俳優が多くキャスティングされているからだ、と気づく。
そう気づいてすぐに、ウェブサイトのコラムに同様の観点で書かれたものが現れ、「誰でも気づくことか」ということを知る。
まあいいや、これは自分の備忘と思考整理のための文章なのだから。
朝ドラのヒロインだった瀧本美織、国仲涼子に加えて、宮地真緒もいる。
朝ドラの主要キャストで言えば、向井理を含めて何人も出演している。
さすが、ホリプロ共同制作である。
朝ドラのヒロインが3人投入されるという現実を見ると、朝ドラに対する自分の認識を変える必要がある、と気づかされる。
朝ドラにしても大河ドラマにしても、開始前は主役にばかりに目がいったり話題になったりするが、始まってしまうと主役以外のキャストの分厚さに目を奪われてしまう。
逆に言うと、朝ドラや大河ドラマの主役といっても、出演経験がある人と比べてもそれほど重さがない、と考えるべきなのだろう。
こういうことに一つ一つ気づいて、偏見を取り除いていったとしても、世界はまだまだゆがんで見える。
2012-01-27 Fri.
肉饅
2012-01-27
アンナミラーズに行ったことがあるだろうか。
そうやってしばらく記憶をたどるが、行ったという記憶がない。
おそらく、行ったことがないのだろう。
アンナミラーズといえば、赤坂にあった店舗を思い出す。
他の場所にも店舗があっただが、赤坂にあるイメージが強い。
なぜかはよくわからない。
僕は、ある信条上の理由から、上京してしばらくの間、赤坂に行くことがなかった。
初めて赤坂に行ったのは、2002年のことだ。
店の前を通り、「ここにアンナミラーズがあったのか」と思った。
中をのぞけば、あの制服。
でも、聞いていた話とどこか違うな、と感じた。
それ以来、店の前を通れば中をうかがうことを続けていたが、2、3回で興味が失せた。
入ろうという気にもならなかったし、だいたい店の前の道路を通るような用事もなかった。
そのうち、赤坂のアンナミラーズは閉店した。
しばらくして、赤坂にはHOOTERSがオープンし、そちらの店の前を通るようになった。
そして、アンナミラーズは都内に1店舗のみになってしまった。
「名前は知っているけど、東京近郊に住んでいる人以外には理解できない概念」の一つが消えようとしている。
2012-01-26 Thu.
眠剤
2012-01-26
映画監督のテオ・アンゲロプロスが事故で亡くなった。
アンゲロプロスが監督を務めた作品で、「永遠と一日」を映画館で見たことがある。
1999年6月2日、場所は確か岩波ホールだったと思う。
「永遠と一日」を見たときのことをよく覚えている。
なぜ覚えているかというと、映画館で映画を見た中で、これまでで最も心地よく眠ることができたからだ。
内容がつまらなかったわけではなく、むしろストーリーの展開に興味があったのにもかかわらず、眠気の方が勝ってしまった。
まさに、そういう映画監督であった。
2012-01-25 Wed.
砲撃
2012-01-25
きっと今頃、アメリカの歌手に国内歌手のCDを送り付けている会社関係者が多いのだろう。
2012-01-24 Tue.
羈絆
2012-01-24
「Dharma & Greg」の放送が2002年3月に終わった時、視聴者の数はピーク時の半分ほどだった。
人気があった番組の視聴率が下がったのは、2001年9月に発生したアメリカ同時多発テロの影響で視聴者のムードが変わったから、とも言われている。
僕は「Dharma & Greg」を継続して視聴していた。
同時多発テロの後でも全く変わらない気持ちで視聴していた。
終了したのは本当に残念だった。
コメディは、容易にやり玉に挙げられる。
重大な事件が起きれば、不真面目だ、不謹慎だ、それどころではないだろう、と。
あまりに大きな出来事が起きれば、楽しいことに対して距離を置きたくなる気持ちは理解できる。
しかし、距離を置くかどうかは視聴者側の選択に委ねられている。
見たくないのなら、見なければいいだけの話だ。
それだけで、番組は終わる。
何も、大きな出来事だけが特別に悲惨なわけではない。
とんでもないことは、毎日ひっきりなしに起こっている。
日々の出来事を対峙しながら、コメディを楽しんでいるのが、こちらの日常だ。
そうは言っても、この時期に「ザ・シンプソンズ」を平穏に見るのは、なかなか難しい。
2012-01-23 Mon.
面目
2012-01-23
無表情で冗談を言うと、それを冗談ととってくれない人がいる。
ユーモアの欠如を嘆かわしく感じるが、それでも、聞き手のレベルも考慮する必要があるのだろう。
尾を振る人たちから見えないところで、頭を振っていればいい。
大空テントは言った。
「わからん人は放っておくよ、義務教育やないねんからね」。
出身校が同じだからと言って、はしゃぐのはさもしい。
もちろん、これは自戒である。
2012-01-22 Sun.
目抜
2012-01-22
2012年のテーマは、視力の回復である。
気づいたら、驚くほど視力が低下している。
まさかランドルト環の0.1が識別できなくなる日が来るとは考えてもいなかった。
常に眼鏡をかけていたから普段は認識していなかっただけで、これはかなり異常な事態である。
最近は、視力低下に加えて、目の疲労がひどい。
年末辺りから、左目のまぶたが終始引きつっている感覚がするようになった。
目の周囲にある血管のどこかが詰まっているのかもしれないけど、眼科に行く気にもなれないでいる。
せめてこれ以上視力が低下しないように手を打つ必要がある、という危機感を持つようになった。
これまで、起きている間は常に眼鏡を掛けてきた。
試しに、眼鏡を外し、裸眼で生活するようにしている。
眼鏡なしで外を歩くことは決してできないが、室内であれば生活を送ることが何とか可能だ。
ただ、PCのディスプレイの文字はほとんど判別できない。
TVはテロップが読めないが、同じ内容を音声で聞き取れるのだから、困ることはない。
2012-01-21 Sat.
仕来
2012-01-21
就職面接で、「日経を読んでいるか」と聞かれるので、まずいらしい。
この質問をする会社の採用側はどういう意図があるのだろう。
情報源の偏りをチェックしているのだろうか。
まさか、日本経済新聞だけを読んでいればOK、ということを期待しているわけではないのだろう。
友近を見習うべきだ、彼女は毎朝新聞7紙に目を通しているのだから…。
2012-01-20 Fri.
今際
2012-01-20
発表によると、2012年のF1中継は地上波TVで放送されず、代わりにBSで放送される。
結果的にはこれでよかったのではないか、と思う。
BSで放送されることにより、予選を含めて全国で視聴できるようになる。
コメンタリーにも期待が持てる(部長の陶酔実況が一掃される期待)。
私的な事情を言えば、自宅ではBSをケーブルTV経由で視聴しており、現状のままではBDレコーダーでHD画質の録画ができない。
仮にCSを視聴したとしても、事態は変わらない。
ケーブルTV会社に相談しても、チューナーとレコーダーが一体となったものを薦められるだけだろう。
IEEE 1394に対応したチューナーが現状のチューナーに置き換わる気配もない。
放送時間は地上波で放送していたときよりも早めることを検討している、という話が出ている。
これが実現すれば、深夜まで見なくてすむことになるのは助かるが、一方で編集がどうなるのか心配。
それ以上に、この中継体制がいつまで続くのかが心配。
2012-01-19 Thu.
運者
2012-01-19
放送の前に脱獄囚が捕まるとは、全く月本幸子はついている女である。
2012-01-18 Wed.
割込
2012-01-18
日本航空が、北九州-羽田の路線を1便増便することを発表した。
スカイマークも増便するので、これで北九州-羽田間は1日20便飛ぶことになった。
1991年に北九州空港(旧)の旅客便が復活したとき、羽田との間の便は1日2往復だった。
それが、20往復。
きっと需要があるからなのだろう。
ともかく、見守っていきたい。
2012-01-17 Tue.
超本
2012-01-17
次に買うノートPCにはSSDが搭載されている。
遠い先のことのように考えていたが、どうやらそれが現実になりそうだ。
ただ、僕がPCを買う次の機会は、UltraBookが商品の多くを占めるようになり、Haswellが市場に出回るようになり、Windows8がまともに動くようになったときだろう。
そうなると、2013年中頃になるだろうか。
そのころまで、今のPCが動いてくれるのだろうか。
2012-01-16 Mon.
軍団
2012-01-16
北海ジャンジャン氏が提訴し、ニセ大周氏が被告側の証人として出廷した訴訟の判決で、そのまんま東氏に賠償命令が下された。
2012-01-15 Sun.
座礁
2012-01-15
事故の状況を確認した後、次に何が気になったかというと、「アタック25」の優勝者に送られる海外旅行の行き先が変わるのではないか、ということだ。
今週の優勝者は、幸運に恵まれ海外旅行を獲得していたが、その後どうするのだろう。
2012-01-14 Sat.
点買
2012-01-14
救いの丘から、平和に通るお守り、か。
「企」が行方不明だ。
それよりも、「全駅長」という概念の方に驚く。
大学入試センター試験は、北九州市立大学で受験した。
当時はまだ北九州大学という名称で、競馬場前駅で降りて試験会場に行った。
そういえば、当時はまだ「平和通駅」がなかったから、この企画は成立しなかったのか。
2012-01-13 Fri.
端点
2012-01-13
近所に担々麺を出す店があることを知り、行ってみることにした。
前に言ったとおり、僕は担々麺が好きなのだ。
その店内では、1990年代中頃の音楽がかかっていた。
この年代の音楽を飲食店でかけられると、僕はとても困る。
音楽に気をとられてしまい、食べることに集中できないからだ。
この日は、まず「強い気持ち・強い愛」がかかり、「石田純一に対しては頻繁に行うような、親族に安否をやたらと確認したりするするメディアはあるのだろうか」と気になる。
続いて、「EZ DO DANCE」がかかり、「この曲が流れても、作詞作曲者には金が入り込んでこないはず、おそらく著作権を手放しているのだろうから。その真偽はJASRACに尋ねればわかるだろうか」と嘆く。
そして、「Stop the music」がかかり、「これは誰名義でCDが発売されたのだったか」と悩む。
こんなことを考えながら食べているので、担々麺の味はよくわからなかった。
ところで、自宅の近所には、担々麺を食べた店を含めて、「究極のラーメン」と銘打っている店が4軒もある。
きっと、究極の形がいろいろとあるのだろう。
2012-01-12 Thu.
漁猟
2012-01-12
北九州で活躍する主に女性が登場するインターネットの番組がある。
その名は、「姫TV」。
命名する前に検索する。
これが、現在を生きる僕らが身につけるべきリテラシーだ。
ということで、話題性を狙った命名のつもり、なのかも知れない。
2012-01-11 Wed.
水没
2012-01-11
auのCMで、auの携帯電話がさまざまな場所でつながる、というのを扱っている。
そのCMで、北九州市の千仏鍾乳洞の入り口からでも携帯電話がつながるシーンが出てくる。
なぜ千仏鍾乳洞が出てくるのか、地元民としては難解で仕方ない。
気軽な気持ちで行くような場所ではないからだ。
子供のころ、1度だけ千仏鍾乳洞に行ったことがある。
父親と2人で行った。
洞窟の途中から、腰ぐらいの高さまで水没していた。
普通はそこで引き返すのだが、父親は水の中を進み始めた。
そして、そこからさらに奥に進み、「ここから先は照明を装備していないと進めません」というところまでたどり着いた。
まあ、思い出として残っているのだから、父親の目論見はうまくいったと言えるのかも知れない。
千仏鍾乳洞に入るときは、携帯電話の水没に気をつけて欲しい、というのをCMに付け加えておいてほしい。
2012-01-10 Tue.
駄々
2012-01-10
「お試しかっ」の「帰れま10」に竹内力が出演していた。
この番組は、チームによる問題解決の方法の勉強に大いに役立つ。
そういう観点で見ていると、竹内力は、少なくとも「帰れま10」というゲームに対しては、全く無能である、という判断を下すより他なかった。
自分の意見を押し通す。
他人の順番が回ってきても、自分の意見を押しつける。
そして、失敗する。
ここまでは、彼のキャラクターを活かした演出の範囲であるといってもいいだろう。
しかし、何度も失敗を重ねているにもかかわらず、自分の意見を他人に強要することは変わらない。
そして、失敗を繰り返す。
やがて、チームにそれほど貢献もせず、建設的な意見も出さないのに、「早く終わらせよう」「あと1時間で片付けよう」と言い出す。
最終的には、何もしゃべらなくなってしまった。
バラエティ番組において、主要なキャストとして扱われているのにもかかわらず口数が少なくなるのは、仕事をしていないことと同じである。
これは、ただのバラエティ番組である。
彼の本業である俳優の現場では、また違った能力を発揮しているのだろう。
しかし、視聴している側としては、はっきりと認識してしまった。
竹内力は、戦略系バラエティ番組には向いていない、と。
この番組を見た後、似たようなバラエティ番組の制作側は、竹内力をオファーに躊躇するようになるだろう。
それが狙いなら、いいのだが。
それに引き替え、カンニング竹山さんの振る舞いには目を見張るものがあった。
予想の立て方が経験に基づいており、的確である。
また、戦略がぶれない。
無反省な人の無謀な戦略を、角が立たないように否定し、方向性を修正する。
何より、チームの士気が落ちないように気を遣い、時には自分が憎まれ役にもなる。
「ナイトスクープ」の探偵ぶりにも鮮やかさすら感じるが、問題解決能力の高さはさすがである。
2012-01-09 Mon.
仏壇
2012-01-09
家庭教師サービスのCMに「特捜最前線」の映像が使われていたのか。
特に疑問にも思っていなかった疑問が、突然解決した。
ところで、最近の研究テーマは、「子供は欲しいが、配偶者はいらない。配偶者はいらないが、財産は欲しい」という希望についてである。
標題は、むしろこちらに関係する。
「おとなになつたことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます」とあるように、自覚した青年をこちらが祝うのが正しい作法である。
2012-01-08 Sun.
見守
2012-01-08
政変が起きてから、約60年。
世襲で三代目。
そして、年齢は20代。
そのような状況が過去にもあった。
2012-01-07 Sat.
緊迫
2012-01-07
昨年の「紅白歌合戦」を視聴する。
録画していなかったので、NHKオンデマンドで視聴することにする。
なので、レディー・ガガの件は見ていない。
見直して一番驚いたのは、松任谷由実だった。
これが、「思い出のメロディー」だったら許容範囲だっただろうが。
今年、司会に堀北真希が選ばれるのも選ばれないのも、どちらも困る。
2012-01-06 Fri.
進出
2012-01-06
おそらく、僕は正月にスマートフォンデビューを果たしたことになるのだろう。
帰省したとき、スマートフォンをもらった。
持ち主は、もうスマートフォンに用はないのだと言う。
スマートフォンを卒業するとは、何とも先進的な人だ。
先に行きすぎて、背中が見えない。
スマートフォンを手に入れたが、電話会社と契約してはいない。
UIMカードを入れていないので、電話網を利用できない。
なので、Wi-Fiを使ってネットワークにつなぐことにする。
とりあえず、自宅内でのみ使う運用とする。
持ち歩かないスマートフォンって、意味あるのだろうか。
そのままでは電話をかけられないが、Skypeを使えば電話をかけることができるので、「フォン」の面目はかろうじて保たれた。
2012-01-05 Thu.
被覆
2012-01-05
ロックバンドのメンバーであるミュージシャンと結婚している妻が、ボディソープのCMで家族のことを話しているのには、どうも違和感を覚える。
イメージを邪魔しないのか、と思うのだが、そうも言っていられない事情があるのだろう。
2012-01-04 Wed.
息吹
2012-01-04
元日。
親戚が小倉の実家に集まるので、昼前からその準備を始める。
アルコールに侵された体にむち打ち、テーブルを並べ、近所へ食事を受け取りに出かける。
鮮魚店に注文していた刺身がまだ出来上がっていなかった。
時間つぶしに、子供のころに母親の買い物についていった、古い市場を見に行く。
小倉にはいくつかの木造市場があったのだが、現在ではどこも古くなってしまい、多くの店が閉店してしまっている。
この市場も例外ではなく、市場そのものはまだあるのだが、店はもう営業していないようだ。
市場の近所をよく見れば、飲み屋やらスナックやらがいくつか並んでいる。
ここは住宅地であまり似つかわしくないように感じたが、近くに製鉄所の社宅があることを思い出し、納得する。
昔は飲食店の需要があったのだろう。
その社宅も、今は閑散としている。
こういう風景が今も残っているおかげで、外部の人から「懐かしい」と言われる。
風景を見慣れてきた人間にとっては、実に不思議だ。
昨年は、小倉の市場で大きな火災が2件発生した。
残しておきたくとも、生活している人間にとっては不安で仕方がない。
2012-01-03 Tue.
小倉苦・復
2012-01-03
小倉を離れる。
タクシーで駅まで向かう。
SUGOCAで代金を支払うことが可能なタクシーだったので、Suicaで支払う。
運転手が、ちゃんと支払われたかとても不安そうにしていたのを見ると、申し訳ないことをしたのかも知れない。
やはり、まだ現金かな。
駅弁を2つ買い込む。
今度帰省したときは、まずは改札内の土産売り場に立ち寄り、次に改札を出てひまわり通り、そして駅1階の土産売り場に行き、それぞれで土産を購入しようと思う。
新幹線で東京へ向かう。
新下関駅を過ぎた頃、車内販売のコーヒーを飲み、姫路駅を過ぎた頃、「小倉のかしわめし」を食べる。
折尾駅の立ち売りで有名なかしわめしは東筑軒のものだが、僕が買うのは必ず北九州駅弁当のかしわめし、それも「特製」ではない方のものだ。
これで、今年1年もがんばれる、というものだ。
若干遅れ気味で列車は進み、新横浜駅。
駅前が若い女性で混雑していることに気づき、横浜アリーナで何らかのイベントが行われるようだと推測する。
そういえば昨年も小倉から戻ってくる際に同じ光景を目撃した、と1年ぶりに思い出す。
夕方には、自宅に到着。
この時間に家にたどり着くようにすると、列車はそれほど混んでいないので、疲れが残らない。
こうやって、少しずつ状況を改善するより他に、確実な進歩はない。
自宅では、科学忍者隊ガッチャピンのぬいぐるみが床に転がっていた。
元日に発生した地震のせいで棚から落ちたのだろう。
彼にとって今年は悪い1年になるのかも知れないが、僕には関係ない。
夕食は、小倉駅で買ったもう1つの駅弁、「うにめし」。
ある作家は「「うにめし」というが、うにがどこにも見当たらない。箸でかき回していると、アルミホイルに包まれたほんのひとくちのうにが見つかった」と書いたが、まさかうにの炊き込みご飯であることに気づかなかったわけではないだろう。
2012-01-02 Mon.
惜福
2012-01-02
近所の神社へ初詣。
初詣でおみくじを引く、という慣習を10年以上続けてきたが、今年はしなかった。
昨年いろいろなことが起き、神社に金を奉納するのではなく、もっと別のことに金を使ったほうがいいのではないか、と考えたからだ。
それどころか、家に財布を忘れてきてしまい、賽銭を人に借りる始末。
帰宅後、ようやくおせち。
今年は、通信販売で購入したおせち。
料理をつついている間、「これはうまい」「これもうまい」「こんなものまでうまい」「それは俺の分やろうが」「私はひとつも食べとらん」と、家族はずっと食べ物の話を続けていた。
食べているものの話題でしか饗宴を盛り上げることができない面々。
夕食は、例の刺身と、例の鍋。
いつもは年末に出てくるのだが、今回は事情があり、年明けに食べることになった。
帰省して以来絶え間なく飲み食いし、また、昼のおせちがとてもおいしかったせいか、例年の「味の感動」が今年は薄れてしまった。
罰当たりである。
夕食前にラーメンを食べに行ったのが悪い、という意見もあったが、それはもっともである。
でも、黄金色の出汁で作った雑炊までしっかりいただいた。
こういうものを、言葉もろくに話せないころから味わっているという現実は、人前ではとても口にできない。
言葉が話せなくても、おいしさを表現することは可能だ。
2012-01-01 Sun.
気楽
2012-01-01
昨夜は、気づいたらビールと日本酒を同時に飲まされる、という攻勢にやられ、ひどい目にあった。
午前中に「日曜美術館」の再放送で山本作兵衛が取り上げられているのを見たためか、山本作兵衛が実行していた習慣について熱く語っていたところ、「紅白歌合戦」に出ている平井堅を見たのをきっかけに母親が昔話を始め、話がより加熱したのが、悪酔いの原因だったように思う。
細川たかしの後ろで宮澤佐江が見切れていたのを見たのが、まともな記憶の最後だった。
紅組が優勝したことだけを確認し、そばも食べず、年越しを迎えないまま意識を失う。
警視庁が大騒ぎしていた頃、小倉では「どこよりも早い初売り」をしていたはずだが、僕にはよくわからない。
明け方、bodyがやけにexitしたがっているのをfeelし、その衝動に従いながら2地点を往復し、朝を迎えた。
2012年の心がけは「悪酔いしない」と決めていたのに、早くも破ってしまった。
ただただ反省である。
昼過ぎから親戚が集まったのだが、体の調子が全く戻らず、いつもの陰気が出てしまった。
せっかく来ていただいたのに、親戚には申し訳ないことをした。
ところで、このごろは「わかりやすさ」について思いを巡らせる。
時々、わかりやすさが重視されるために、間違っていてもわかりやすい論理がまかり通っているようなケースに出くわすことがある。
事実をわかりやすく伝えようと工夫することは重要だ。
しかし、わかりやすくするために事実を隠蔽、歪曲することは望ましくない。
事実は直観でわかる形で現れるものではない、ということを自分に言い聞かせるようにしておきたい。
何が言いたいかというと、この日記はわかりやすさを目指さない、ということだ。
意味が伝わらないような文章を避ける努力はする。
しかし、記述内容の前提知識についてい詳しく書くことを省略する場合はある。
ましてや、自分をねじ曲げてまでして、受け容れられやすいことを書くことはない。
現実は窮屈なので、せめてここは、わかりやすさを考えなくてもいい場所として守り抜いていきたい。
そんなことを考えながら、「年のはじめを祝う」つもりだった。
でも、いざやってみようとすると、「祝う」とは何をすればいいのか、はたと困ってしまう。