吸気
2012-01-31
タクシーが苦手である。
確かに、タクシーによる移動は楽だ。
しかし、密閉された空間に運転手といなければならないのが耐えられない。
また、運転手の当たりハズレがひどく、たいていはハズレである。
それゆえ、都内での移動は、たいてい鉄道を使うことになる。
先日、駅から離れた場所に行く用事があった。
用を済ませて駅に向かうつもりだったが、すぐ近くにバス停を発見した。
路線を確認すると、都バスで移動すれば、最寄りの駅まで歩いて電車に乗ることなく、乗換駅にたどり着くことができることがわかった。
時間に余裕があったので、たまには都バスに乗ろう、と決めた。
やってきた都バスの車内は、高齢者ばかりが乗っていた。
座席はすべて埋まっているし、立っている人もかなりいる。
路線にもよるのだろうが、昼間の都バスには高齢者ばかりが乗っていることを知った。
たまたまだったのかも知れないが、バスの車内では、乗客たちが延々と話す、乗客が弁当を食べる、優先席付近で携帯電話を操作する、携帯電話の着信音が鳴る、そしてその携帯電話に応答し大声で話し始める、といった光景が見られた。
普段電車内で出くわすことの少なくなった、昔懐かしい風景である。
昼間の都バスは、タクシーより息苦しい。