2020-10-31 Sat.
虚額
2020-10-31
それにしても、日本銀行はいったいどこから金を持ち出してETFを買っているのだろう。
以前と同じことをまたつぶやきたくなる。
2020年3月末時点の日銀ETF残高は約29.4兆円である。
日銀がETFをどうやって買っているのか、よく知らない。
貧弱な想像だと、市中銀行が車で現金を運び込んで、当座預金口座の通帳に預け入れが記帳され、運び込まれた現金を日銀が証券会社に持ち込んで、ETFを買っているのだろう。
当座預金の一部には金利が付くが、利率は一部マイナスである。
そして、現在日銀は、保有しているETFを貸し付けている。
これは、多額のETFを日銀が保有しているとETFの流動性が下がるため、それを回避するためである、とされている。
なお、間違っていたら、すみません。
日銀が持つくらいなら、いっそ市中銀行がETFを持てばいいのではないか、と思う。
いやいや、市中銀行は株式を持つのではなく、借入需要に対して融資を買って出ればよい。
むしろ、市中銀行に口座を持っている預金者が、現金を銀行に預けなどせず、ETFを直接買えばいい。
思考停止でノーリスクを選んだ結果、日銀に金利も貸株料も配当も持っていかれているのを見過ごしておいてもいいのか…。
もし、個人投資家がETFを購入したとしよう。
その購入代金は、ETFを売却した側にわたる。
すなわち、個人投資家の口座残高を減らし、売却した側の口座残高を増やすことになる。
これでは、市中銀行全体の口座残高が増減したに過ぎない。
現金は市中銀行の日銀口座を介して日銀に集まり、日銀はその金でETFを買う。
結局何がどうなっても一緒のように思える。
おそらく、僕は何かを見逃しているのだろう。
さて、「日本国債は家庭内の借金に過ぎない」といったニュアンスのことを麻生太郎氏は言った。
その一方で、「特別定額給付金によって貯金や預金が増えた」とも言った。
預金残高のどの部分をさしてそう言っているのだろうか、と思う。
日銀が発表した貸出・預金動向では、確かに銀行の預金残高は増加している。
それはそれとして、僕も10万円の給付を受けたが、銀行口座から現金を引き出すことはなかった。
キャッシュレス決済によって、別の銀行口座に残高が移った、とは言える。
全体的に見ても、特別定額給付金の分だけ市中銀行の預金残高が増えただろうが、その増えた分を消費しても銀行口座の中だけで残高が動いているだけで、全体の残高は変わらない。
残高が減るとしたら、それは例えば、多額の税金徴収で、日銀の市中銀行預金口座から政府預金口座に残高が移る場合だ。
給付金の支給は、日銀の政府預金口座から市中銀行の日銀預金口座に残高が移ることである。
もはや、キャッシュレス決済社会なので、市中の決済で銀行口座の総残高が減ることはない。
今時、自宅に現金を準備しているのは、里美ゆりあぐらいなものだろう。
だから貯金や預金が増えるのは普通のことで、効果は貨幣の流通量で見る必要があるのだと思う。
預金残高も増えている一方で、貸出動向も増えているから、きっとうまくいっているのだろう。
もう一度言うけど、僕はきっと、資産確保に躍起になりすぎて、何かを見逃しているのだろう。
政府は国債を発行し、得た金は公共事業や給付によって日銀から市中銀行にわたる。
国債は、まわりまわって、日銀の資産に算入される。
国債で工面した資金で公共事業を行えば、政府の負債が増え、政府の資産が増え、日銀の国債残高が増え、市中銀行の日銀口座残高が増える。
給付では政府の資産が増えず、純資産が減る。
その場合、国民への給付の成果が税収として戻って来ることを期待することになる。
それで正しいのかもしれない。
でも、どう説明されても、僕は自分1人分のバランスシートしか持っていないのだ。
1人分のバランスシートの左側にある金融資産を厚くしたい。
それは右側で調達するのではなく、簿外で持っている資本を活用して調達した方がいいのだろう。
だから、その調達能力を高めていきたい。
そうして厚くした金融資産で、ささやかな実入りを確保する。
僕が最終的に望むのは、国内の誰かが外貨を稼いでくれることだ。
僕はその外貨で国外の金融資産を購入し、外貨による配当を受け取ることができる。
こんな憂いも、ハロウィンジャンボ宝くじが当たれば消え失せてしまうはずだ。
もう宝くじまでがハロウィンを利用するようになったら、普及も行くところまで行った、末端まで到達し新たな局面を迎えた、という感じだ。
2020-10-23 Fri.
支情
2020-10-23
旅に出る、予定だった。
東京駅で、駅弁を物色する。
朝の早い時間帯だが、店には人が多い。
時間の都合上、そして気分も乗らなかったので、駅弁を買うのはパス。
コンビニでビールを2缶、500mlと350ml。
店先の新聞に、「ナインティナインの岡村さん 電撃婚」とある。
東海道線の普通列車グリーン車で出発。
2階席の進行方向右側に座り、品川に到着した頃に缶ビールを開ける。
蒲田トレーニングセンターのことを知り、多摩川を渡り、いくつもの線路が集まり離れするのを楽しみ、親しみのない高速道路の高架に驚く。
横浜駅で、乗り場の乗客を眺めながら、2本目の缶ビールを開ける。
今日は休みで、雨。
車掌が、「雨が強くなったら、窓を閉めてください」とアナウンスするが、グリーン車なので関係ない。
熱海駅に到着。
売店で、サッポロビール ふじのくに限定 静岡麦酒を購入。
これから、伊東線に乗る。
別に意図していたわけではないが、結果的にここ10年ほど、未乗区間を毎年1つ以上乗りつぶしてきた。
そして、直近数年は意識的に未乗区間を消化し、2019年に関東地方の鉄道路線はすべて乗りつぶした、ことにしてしまった。
これで自由になり、2020年は好きなところに行ける、と意気込んでいた矢先に、家に閉じ込められた。
そんな中、よくわからない「旅に行け」キャンペーンが始まり、賛否はともかく安いから旅に出よう、という愚民的根性で2泊3日の旅行を計画した。
それが諸般の事情でダメになってしまった。
やむを得ず以前から行程だけは計画していて、手軽に日帰りでき、未乗区間をつぶすことができる伊豆へと旅立つことにした。
なお、もう一度言うが、今日は雨である。
熱海駅を出発。
実はこれが初めての、伊豆半島である。
車両は、伊豆急行のもの。
進行方向左側、つまり海側がクロスシートになっている。
トイレもついていて、これで安心してビールを開けられる。
30分ほどで伊東駅。
ここから伊豆急行線に入る。
まあきっと、普段は眺めがいいのだろう。
山を抜け、11時過ぎに伊豆急下田駅に到着。
立派な駅だし、土産物にもひかれるが、出発した時よりも雨が強い。
下田の街を散策することもかなわず、駅前の網元料理屋に入り、金目鯛煮付け定食をいただく。
煮付けは思っていたより薄味でおいしく、刺身もおいしい。
店を出て、喫茶店でコーヒーをいただく。
雨で動けないので、駅舎内のベンチに座り、スマートフォンで芸能ニュースを一通りチェックする。
13時過ぎの列車で、戻る。
車内で眠っていたらしく、気づいたらすでに出発していた。
河津駅で下車。
降りたのは、僕一人。
トイレを済ませて、チケットを買い、バスに乗り込む。
これから、天城越えである。
バスの乗客は、1人である。
時間帯もあるのだろうが、温泉地を進むが、誰も乗らない、誰も降りない、誰も歩いていない。
最近のバスは、どのバスも同じ運賃表示システムを採用しているように感じる。
国道414号を進む。
河津七滝で4人乗ってきたが、ループ橋を超えたところで降り、また1人。
ループ橋以外の見どころは、天城トンネルへ続く旧道の入り口と、建設中の伊豆縦貫道。
それにしても、バスというのは不便である。
なじみのない土地だとどういう路線があるのかわかりづらいし、時間は不正確である。
運転手との相性もある。
規律だった様子と正確さを評する表現として、「あの人は、鉄道のような人だ」というのを提唱したいくらいだ。
ITとバスの、もっと言うとITと移動手段の組み合わせについて悩み、バスは進む。
バスは途中、修善寺温泉に寄り、修善寺駅を目指す。
ずっと快調に進んできて、時間調整のために停車することもあったのに、駅近くになって渋滞。
6分遅れで到着し、予定していた修善寺発の列車を逃した。
駿豆線が15分間隔で運行されていることを知り、感謝する。
うなぎパイを購入し、修善寺駅を出発。
伊豆箱根鉄道駿豆線も初めてだ。
味わい深い名前の駅が続く。
途中駅から高校生が多く乗ってくる。
終着駅に近づくと、車窓に水の流れが多く見える。
三島駅に到着。
三島を訪れるのは、これが初めてだ。
改札を出ると街が広がっている。
散策したいところだが、もう16時なので、帰る。
熱海に向かう列車に乗る。
通学客が多い。
丹那トンネルを日常的に通過する、というのは取り立てるまでのことでもないのだろうが、僕はトンネル通過時にやや緊張する。
瀬戸大橋を渡って通勤、通学するのも、今となってはこれと同様の感覚なのだろう。
もっとも、関門海峡に面した街の人間が言うことでもない。
熱海駅に到着。
サッポロビール ふじのくに限定 静岡麦酒と、大船軒の押し寿司を購入。
高崎行きの普通列車に乗り、グリーン車の2階席で飲み食いし、ラジオを聴く。
きっと、これでよかったのだろう。
2020-10-12 Mon.
旅券
2020-10-12
総合旅行業務取扱管理者試験を受験。
受験のきっかけは、散歩中に旅行業の従事者を養成する学校を発見したことだ。
そこで旅行業務取扱管理者試験の対策講座を開催していることを知り、興味があって書店で過去問題を見てみると、少なくとも国内実務は時刻表のピンク色のページの理解で対応できそうなことがわかった。
誰もが本気にしていないようだが、僕は2042年までにヨーロッパ旅行を経験したい。
また普段から旅行のことを考えて生活しているのだから、この資格を取るための知識を身に付いておけば、何かに役立つかもしれない。
そう思って、2019年に願書を提出した。
10月の試験は台風で実施されず、2020年4月に延期された。
結局、COVID-19のために中止、受験料の返金を受けた。
ところで、僕は国外への旅行を計画したことがない。
国外に出たのは3度、タイ、ネパール、韓国、インドに行ったが、それらは自発的に行ったものではなく人についていくだけ、仕事と呼んでいいものだった。
そんな自分にとって、この総合旅行業務取扱管理者試験はかなり縁遠い。
特に、海外旅行実務が不得手で、パスポートの取り方から、国外から持ち込んだものに税関で課せられる税金など、距離のある話で頭に入ってこない。
中でも海外の観光資源について、基礎知識がなく、全く歯が立たない。
そんな状態で、試験日を迎えてしまった。
試験会場は、早稲田大学早稲田キャンパス。
久しぶりだが、キャンパス内は立て看板もほとんどなく、すっきりしたものだ。
建物の入り口で並び、検温を受け、手指をアルコール消毒。
エスカレーターで上がり、教室に入る。
席は間隔が十分に取られており、試験時間中はマスク着用とのこと。
出席率は、7割は越えていただろうか。
午前の旅行業法と旅行業約款の科目を終え、昼休み。
教室内は、知り合いなのか、若い学生のような人たちが食事をとりながらあちこちでしゃべっている。
僕はこれまで、2020年度の大学生に対してかなり同情をしていたのだが、この状況を見ると、クラスター発生を警戒してキャンパスが閉鎖されていてもやむなしか、と思い直す。
午後の科目は、国内旅行実務と海外旅行実務。
時間が足りないと聞いていたので、時間配分を決めてやや急いで解いてみたが、思いのほか早く解き終わった。
やっぱり海外旅行資源の問題が全く分からなくて、自信があるのは1問しかなかった。
時間が余ったので、海外航空運賃について見直しをかけたのだが、よく見ると間違っているのではないかと思い、結局8問中7問の回答を変える始末。
それでも時間があまり、終了時刻前に退室する。
早稲田に来たら、ラーメンである。
以前行った徳島ラーメン店に入り、本日2度目の昼食。
都バスに乗って、帰宅。
後で調べたところ、今年の問題は難しく、過去問を解いているだけでは対応できないほどだった、とのこと。
僕には難易度すら判定がつかなかったので、もう論外だろう。
自信があった国内旅行実務だけ自己採点したが、62点。
他はちょっと絶望的かと。
早くも、来年に目が行っている。
2020-10-09 Fri.
印伝
2020-10-09
「うどん県」にならって、山梨県は「はんこ県」を名乗るのは、どうだろう。
2020-10-02 Fri.
横犬
2020-10-02
僕にとって、1980年生まれの芸能人群は、黄金世代、ゴールデン・ハーベストと称したい世代である。
誰もを魅了する田中麗奈さんはもちろんのこと、広末涼子、榎本加奈子、小嶺麗奈、酒井若菜、篠原直美、宮澤寿梨、八反安未果…、よくわからなくなってきたが、とにかく田中麗奈さん他を輩出した年である。
ところで、僕にとって1998年は、映画館で映画を多く見た年であった。
この年の秋は、1998年10月10日に見た「がんばっていきまっしょい」のほかに、 「L.A. コンフィデンシャル」「弾丸ランナー」「犬、走る DOG RACE」「落下する夕方」「CUBE」を見た。
講義に出るか、映画館に行くか、家でTV番組を見るか、家でVHSの映画を見るかの生活だった。
その時期に「イノセントワールド」を映画館で見た、という記憶を、最近の出来事が無理やり掘り起こした。
桜井亜美原作、下村天監督作品。
たしか、渋谷のシネ・アミューズだったと思う。
内容はかすかに覚えているが、記録によると、1998年10月16日に見て、最初の2分間がよく、この日はキャベツを千切りにしているときに指を切ったようだ。
そのころから見てきたのだな、と思う。
埼京線ホームに降り、井の頭線改札に抜ける新通路を確認し、かつてシネ・アミューズがあった前を通り、東急百貨店本店の右脇の道を進む。
渋谷を歩いても、過去の様子を思い出せる自信がない。
変わらないと自信を持って言えるのは、道くらいだろうか。
アップリンク渋谷に行くのは、これが初めてだと思う。
建物の前では、不当な扱いを訴えているような人は特にいなかった。
売店とカフェとが一体化しているチケット売り場に、早くも軽い疲れを覚える。
おそらく、20世紀に建てられた建物であり、21世紀に改装された気配のないトイレで用を足し、自分のポリシーを軽々と破る。
ビルの2階に階段で上がり、開場時刻までポスターを眺める。
スクリーンの前には備え付け以外の椅子が並べられていて、もうこういうのに耐えられるほどタフではないな、と落胆する。
映画「ジャズ喫茶ベイシー Swiftyの譚詩」。
見るのなら、映画館で見ようと思っていた。
時間を作って見に来てよかったと思う。
サックス奏者の阿部薫のことを、この映画で初めて知った。
映画館を出て、通りの飲食店をのぞくが、楽し気な若い人たちで店が満たされており、僕とは関係のないところで街は正常を取り戻しつつある、と知る。
駅までは、バスケットボールストリ…、センター街を通る。
10年以上は体験していない夜のセンター街だが、こちらも若い人たちが多く行きかう。
永遠に縁のなかった世界に対して、その後悔すら捨てなければならないのだと悟る。
2020-10-01 Thu.
稀注
2020-10-01
NISAの関係で、ほぼ1年ぶりに株式の売り注文を出した。
まさか自分のせいで市場が止まったのか、と少し怖かった。
今日は、都民の日。