偏食
2023-04-15
偏狭なルールを自分に課している。
誰から強いられているものでもない、自分を統治するルールだ。
そのせいで窮屈な人生を余儀なくされている、いや、している。
そうしていないと、今でも十分にみっともない生活がもっとみっともなく、もっとひどくなり、意図しない不快な感情を他人にもたらす。
昼食の話である。
僕の昼食は、やはりつまらないものだ。
曜日によって、おおよそ行く店が決まっている。
牛丼店、ハンバーガーショップ、カレー店、コーヒーショップ、中華料理店。
メニューもほとんど変わらず、できるだけ安価に抑えている。
自宅での昼食メニューも、うどん、ラーメン、そうめん、パスタ、チャーハンにほぼ固定している。
食事に限らず、生活水準をむやみに上げないように注意を払っている。
上げるのは簡単だが、下げるのは難しいのが、生活水準だ。
いつ金のない生活に戻ることになるのかしれないし、実際今も金はない。
とはいえ、週に1回くらいは、ルーティンに入っていない店に出向き、いつもより少し高めの昼食をとる。
そうしないと、精神に不調をきたし、仕事が雑になり、他人に迷惑がかかる。
こちらからの話題提供もろくにできず、気を遣われて「普段、昼食はどうしているのですか」と尋ねられ、上記のように答えた。
嘘はないとは言え、聞かされる方の迷惑を考えていない回答をしてしまい、後悔している。
そして、改めて自分のことを認識しなおし、自己嫌悪に陥る。