鉦鼓

タマネギが苦手だと困るのが、チャンポンを食べたい時である。

僕は、タマネギが苦手だ。
そして、チャンポンが大好きである。

チャンポンが食べたくても、店で注文することに躊躇する。
それは、店のチャンポンには、ほぼ間違いなくタマネギが入っているからだ。
また、チャンポンはいわゆる「天ぷら」（一般には練り物と呼ぶ）が入っていることが必須だと思うのだが、店によってはその「天ぷら」にもタマネギが練りこまれていることがあり、これにはほとほと参る。
長崎に行っても、大好きなチャンポンを食べられない、という事態は、かなりの葛藤を生む。

チャンポンは、家で作るのが「安全」である。
ところが、家でチャンポンを作るには、具材をそろえる必要があり、結構骨が折れる。
そもそも、今の居住地では、チャンポン麺やスープ、そして「天ぷら」を入手することも手間がかかる。
その手間を思うと、自宅でチャンポンを作ることを断念する。

チャンポンを食べたいと思う時だけ、タマネギ嫌いを克服したい、と切に願う。
それ以外は、特に願うことはない。