寸借
2012-06-10
近所のコンビニエンスストアで、会計をする店員からnanacoをすすめられる。
「Suicaは電車で、nanacoはコンビニで。よろしくお願いします」とのことだった。
30秒は時間を余分に費やした。
この店員は、nanacoについて一体どれだけ知っているのだろうか。
こちらが抱いている疑問に正確に答えてくれるのだろうか。
世の中、ビッグデータブームである。
「システムの処理能力の向上により、これまでは処理できなかった大量の詳細購買データを分析することが可能になり、より効果的な販売戦略を立てられるようになった」とは、報道なのかドキュメンタリーなのか宣伝なのかよくわからないニュース番組からの請け売りである。
僕には、これが「自分の個人情報が、他人の金儲けに利用されている」ように思える。
データ提供料を支払って欲しい、と思うのだが、相手は利便性の提供というもので支払っているつもりのようだ。
ポイントで還元しているつもりもあるのだろうが、それにしては還元率が低すぎる。
TV番組で大々的に主張するくらいの効果があるのなら、もっと還元して欲しい。
だから、nanacoをすすめてくる店員には、個人情報をどのように利用するつもりなのか、正確に包み隠さず説明して欲しい、と願う。
実態を知っているからこそ、人の時間を強奪してでもすすめてくるのだろう。
もっと強く願うことは、会計を早く済ますことができるように練習して欲しい、ということだ。
僕がコンビニエンスストアに求めるのは、愛想の良さや店員との温かいコミュニケーションではなく、迅速さや正確さである。