冷水
2010-06-28
「ワールドカップで勝ち進めば、そのチームに賞金がより多く入るらしいよ」
という、この時期に全くふさわしくないひねくれた情報が、僕の所までもたらされた。
調べたところ、どうやら事実らしい。
原子爆弾の被害を曇天によって免れ、たまたまこの土地に生まれおちた、というだけの理由で僕の中にほんの少しだけ生じた「絶対に負けられない戦いを応援しよう」という気持ちに、水を差されてしまう。
僕は、選手やスタッフが賞金のためにプレイおよびサポートしているとは一切思わない。
僕が気になるのは、その賞金が予算化された後のことだ。
これは一般的な話だが、転がり込んできた予算の裁量権を持つことになる者が、予算の提供を受ける者に対して向ける振る舞いについて、いつも気になる。
このような力学に、不必要な嫌悪感を覚えてしまう、どうしようもなく社会不適合な自分。
そんなことを考えながら、御茶ノ水のモヤモヤスポットを見上げてしまう。