フレーズ
2002-08-13
神宮外苑で行われた花火大会を,屋上で見るという何とも粋なことをやってみた.「ノルウェイの森」よろしく,左手に新宿の灯り,右手に渋谷の灯りをつかみ取れるような景色だった,とアホなことを記してみたりする.それにしても,遠くで見る花火というものは不思議なものだ.音もないだけでなく,その小ささ自体がやけにリアルさを欠いたものに見える.昔,スーパーファミコンでマウスを使ってハエをたたき殺すゲームがあったけど(もちろん自分で買ったわけじゃない.僕がファミコン関係のアクセサリで欲しいと思ったものは,唯一「ファミリーベーシック」だけだ),遠くから見る花火はまさにそのたたき殺されたハエの残骸のように見えた.私の長く無為な夏は,遠い花火のように過ぎていくのであった.