屈折
2012-09-03
「ドラえもん」で印象的だったのは、のび太の未来についてである。
大人になったのび太は、それまでにいろいろと失敗を繰り返してきた、と述懐する。
そして、「治ったのは近眼だけさ」と言う。
どうやって近視が治ったのだろうか。
きっと、成長段階で近視が矯正されたのだろう、と僕は思っていた。
つまり、大人になれば近視は治るのだ、と。
しかし、身をもって経験したことだが、大人になっても僕の近視は治らなかった。
むしろ、進行している。
現代においては、のび太の近視が自然に治ったと考えることは難しい。
おそらく、のび太はレーシック手術を受けたことにより、近視が治ったのだろう。
「治ったのは近眼だけさ」という短い台詞に、医療の進歩が、ものすごくさりげなく表現されている。
今日で、ドラえもんの誕生日まで100年となった。
新聞で「さよならドラえもん」のあらすじを読んでしまい、朝から涙が止まらなくなる。
その日のパフォーマンスに影響を及ぼすので、やめてほしい。