曇天の続き

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2010-07-11 Sun.

公報

2010-07-11

2001年から、参議院選挙の比例代表制に非拘束名簿式が導入された。

僕はこれまで、比例代表の投票の際は、一貫して党名を記入してきた。
その理由は忘れたけど、たぶん候補者を選ぶのが面倒だったんだと思う。

しかし、今回の比例代表では候補者名を書こう、と思った。
ギャグが言いたいがために党名を記入して、「絶好調!」という当選の声を聴くのには耐えられなかったし、人の指示に無批判のまま言いなりとなり、道路信号機で懸垂をするような人に議員職を任せるべきではないと思ったからである。

ただ、比例代表で候補者を選ぶのは難しい、ということが今回よくわかった。
理由は、とにかく情報を得るのが面倒だからである。

一番身近な「選挙公報」には、党の主張は載ってはいるけれど、各氏の経歴や主張の詳細までは載っていない。
じゃあウェブで、ということになるわけだが、これも大変。
比例代表の候補者は180人以上いる。
とてもじゃないけれど、選挙前にすべての候補者のウェブサイトを回る時間がない。
党のサイトは見たが、候補者の情報が不十分なところも多く、知りたい情報が得られない。
もう選ぶのが面倒になって、いっそタコにでも選ばせようかと思ったけれど、買ってきたタコはいつの間にか胃袋の中。

仕方がないので、まず党を選び、そして党の中から候補者を選ぶという2段階方式を取ることにした。
結果的に、比例代表制の理念にあった候補者選びに落ち着いたように思える。

非拘束名簿式になったことには賛同する。
名簿順位を決める仕事が機能しなくなったし、各応援団体の勢力が数値となって現れるようになったから。
でも、現状では比例代表で候補者名を書くことにすごく抵抗を感じる。
非拘束名簿方式はそのままで、有権者がもっと手軽に候補者の情報を得られるような仕組みを整備して欲しい。

例えば、選挙管理委員会は、候補者の情報を一元的に得られるサイトを作るべきだ。
せめて、「ウェブ選挙公報」ぐらい作って欲しい。
現状の「選挙公報」や「政見放送」で議員を選んでくれ、というのは、あまりに虫が良すぎる。

そういうことを誰かが公約に掲げていたら、その候補者に投票していたのだが、僕には最後まで見つけられなかった。
「ウェブ選挙公報」があれば、見つけられたのかも知れない。

それにしても、なぜ桂きん枝は民主党から出馬できたのだろうか。
「なぜ、過去に問題のあった桂きん枝が立候補しているのか」と問題提起するメディアは多くあった。
こういう問題提起は、少し図書館にこもれば、プロのジャーナリストでなくても誰でもできる(実際に、プロでない人たちがウェブサイト上で言及していた)。
しかし、「今回はどういう経緯で、あの桂きん枝が立候補できるようになったのか」を追求した報道には、僕はまだ出くわしていない。
選挙後に期待したい。

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