八雲
2024-06-15
列車内のディスプレイで、「固定利回り投資」の広告映像を見かける。
何でも、ほったらかしでも値動きなく、購入時点で金利が決まっているから、見通しが立つそうである。
注意事項:正確な情報は、そっちで見てください。
「そうですか」という感想。
自分の好みやスタイルのせいだと思うが、どうやって「約束を守る」ことを見通すことができるのかが、よくわからなかった。
金利は誰がどうやって決めるのだろう、その金利は合理的なのだろうか。
こういうCMが列車内で放映され、すぐに検索する人もいるだろう、僕みたいに。
市場がないと、せめて「健全な市場がある風」に見えないと信用できない性分である。
金利が市場を決めてくれるのなら、まだ話を聞いてみようかと思う。
また、債券を途中で売却できないのも、自由を奪われているようで気が引ける。
そこまでのリスクを受け入れられるほどの懐の深さもない。
知人に「倍にして返すから」と言われているようだけど、それとは違うのだろう。
もちろん、人の考え方の違いは望まれることであり、このような商品の多様性や身近になることには好意的である。
そんなことを思っていると、東京メトロのCMが流れ、藤﨑ゆみあがカラフルな街の中で弾んでいる。
この感じこそ、思い描いていた東京なのだ、と、月曜の朝から光あふれた晴れやかな気もちを抱く。
この東京が僕の周りには存在しない、いや存在を感じられるほどの感性が最初からないのだから、ふがいない自分が嫌になる。
鎌田美礼・女流棋士しかり、誕生年の2008年など、手に届きそうな時間感覚である。
一体、いつまで、どの年代に対してまで、こんなことを言い続けるのだろう。