曇天の続き

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2019-05-11 Sat.

佳麗

2019-05-11

昼過ぎに約束された用事が思いがけず早く終わり、「これも何かのお導き」と解釈し、列車に乗って都心へ向かう。
矢部みほのブログで告知されていた、靴のプロモーションを兼ねたトークショー(というより、靴のプロモーション)に行くために。

街で偶然知り合いと出会って、「何をしているの?」と尋ねられて、まさか「これから、矢部みほのトークショーに行く予定」などと言えるはずもない。

会場である東急ハンズに、開始時刻の30分前に到着したのだが、トークショーが行われる場所にはガイドポールが設置されているだけで、登場を待ちわびる観客はいない。
一人で待って目立つわけにもいかないので、いったん会場を離れる。
美容用品のフロアで、顔色の悪い中年男性を何人か目撃したが、普段からこういう人がいるものなのか、トークショーがあるからなのか、判断はつかない…、きっと自分もそう思われている。

文房具やデスク周りの商品、料理道具などを物色して、何も買わず、トークショー開始時刻に合わせて再び会場へ。
すでに矢部みほが、彼女の母親とともに登場し、話していた。

実は、これが初めての矢部みほ遭遇体験である。
ボウリング大会だの、ゴルフコンペだの、スーツお見立て会だの、ちょっと頑張れば簡単に会えそうだし、何なら池尻の「YABEKE」に行けば母子姉妹ひっくるめてお会いできるのだが、ついに今日まで持ち越されてしまった。
僕にとって、「距離感」は重要なファクターである。

それにしても、とても、実際の年齢とは思えない美貌である。
僕が初めて矢部みほを知ったのは「スーパーJOCKEY」に出演していた時であり、彼女はその時18歳だったが、当時の記憶と比べると、もちろん年齢を重ねているものの、基本はさほど変わっていないようにすら感じる。
顔も小さい。
さすが、「モモコクラブ」出身である。

そして、軽快なトーク。
さすが、「モモコクラブ」出身の20年戦士である。
生き残っているということは、それだけで一流芸能人である。

ただ、トークショーだから当然だけどずっとしゃべっていて、それに多少怖気づいてしまう。
正直、自ら主導でこんなにしゃべれるのかと驚いた。
相当の経験値である。
会場は横に4列になればいっぱいになるスペースで、最前列に陣取ることもできたのだが、一番前だと矢部みほが客いじりしてきそうで、必然的に後ずさりしてしまう。
僕がこういう場所に適応できないだけで、全面的に僕が怖い。

女性向けの靴のプロモーションであり、僕がいても邪魔になるだけなので、一通り聴いて会場を離れる。
姿勢を正す椅子のコーナーを物色していると、会場から矢部みほの声が聞こえてくる。

「大変です。定期入れの落し物が届いています。(区間は)××からおおいちょう…」

20年経っても健在の矢部みほらしさに、さすがにがっかりした。
自分もよくやるが、大人になって漢字の読み間違いをするのは、誰も指摘してくれないのでつらい。

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