要物
「そこにこだわりがあるんですか」
僕が持ち回っている物は、ほぼA5サイズに収まっている。
ノートやレポートバッドは、A5サイズ。
印刷物は、A4用紙に2分割で印刷し、長辺を半分に折り携帯している。
これらを、A5サイズがぴったり入るバッグに収納し、外出する。
ポータブルPCは、B5サイズとA4サイズの間くらい。
普段は持ち歩かない。
アイデアを強制的に出さなければならない場合に、カフェに持ち込む。
AndroidタブレットはA5サイズより少し大きいくらいで、ちょうどいいのだが、まだ外に持ち出したことがない。
最近、Bluetoothキーボードを購入したので、それをもって外出することも考えている。
そういう、はた目から見たら「偏執的なこだわり」、僕としては「行き着いた結果」が、A5サイズへのまとまりである。
シンプルなシステムに落とし込むことが、複雑なことを抱え込んで暮らすことに適応できない、僕の生活上の防衛策だ。
このシステムの維持に必要なのは、A5のクリアフォルダである。
いくつかの紙資料をA5クリアファイルにまとめることで、持ち物を整理している。
特に、100円ショップで入手できるクリアフォルダは、値段を気にせずに消費できるので、使い勝手がいい。
ところが近頃、そのA5クリアフォルダが、以前は置いていた近所の100円ショップに置いていない。
いくつかの100円ショップを見回っているのだが、見た限りの店では売られていない。
行動動線近傍にある東急ハンズでさがす。
目立たないところで売られてはいたものの、1個50円以上する。
大げさなことだが、行動動線近傍から少し外れた世界堂に行って、10個入りを購入してきた。
比較的良心的な値段であったので、ほっとした。
僕が作り上げたシステムは、安価なA5クリアフォルダで支えられている。
これがなければ、システムが崩壊してしまう。
豊かな時代に暮らしていることに感謝するとともに、A5クリアフォルダの需要を周囲に向けて喚起したい。