剛愎
最近、コンビニエンスストアの会計で「袋、どうしますか」と言われたときに、「いりません」と返事をすることに挑戦している。
エコロジーに目覚めたのではない。
店員に尋ねられた場合、僕はとっさに「いらないです」と言ってしまう。
この言い方が気に入らなくて、「いりません」と言うように改めようと挑戦している。
「いらないです」とは、広く通用する言い方なのだろうか。
通用しないことはない。
それでは、正確な言い方なのだろうか。
それはよくわからない。
でもとにかく、「いらないです」という言い方はやめようと決意した。
ところが、会計の際100%「いらないです」と言ってしまう。
いつそういう癖がついてしまったのかわからないが、無意識だと必ずそう言ってしまう。
「いらないです」に限らず、僕は否定する際に「―ないです」と言ってしまう癖がある。
ここ最近は、「です」を省略して、「いらない」とだけ言ってしまうこともある。
完全におじさんの言い方である。
この言い方でいいと思っているのは、言っている本人だけだ。
「いらないです」と言った場合も、「いらない」と言った場合も、後でひどく悔いている。
逆に、袋が欲しいとき、以前なら「いただけますか」と返すようにしていた。
しかし、今は、「ください」と言うようにしている。
丁寧さが欠ける言い方なのが自分で気になるのだが、コンビニエンスストアに必要なのは、迅速なやりとりだと気づき、こういう言い方に変えた。
ところで、店員に「レシートいりますか」と言われたら、必ず無言で手を差し出すようにしている。
これは、ささやかな抵抗である。
いらないときは「いらない」と言うし、万が一いらないレシートを受け取ったとしても、レシートを捨てる箱が用意されていたらそちらに捨てる。
レシートをゴミ箱以外の場所に捨てる人がいる、と思われているから、こういうやりとりが生まれてしまったのだろう。
ぜひ、なくなって欲しい。
ところで、「ウザい」と思っているのは本人だとおもう。
自分で火をつけたところもあるのだから、しつこくやられても文句は言えない。
求めに応じて、いつまででもやり続ける。
それがなくなるのは、効果のあるクレームが飛んできた時だろう。
どこかに泣きつくんじゃないかな。