曇天の続き

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2011-03-12 Sat.

帰宅

2011-03-12

新横浜駅で一夜を過ごし、状況が落ち着いてきたので、自宅を目指すことにした。

深夜から私鉄の運行が再開した、という情報を得ていた。
しかし、都心に戻ったところで、そこから自宅に帰る手段が回復していなかった。
路頭に迷うことを避けたかったので、駅で夜明けを待っていたのだ。

まず、横浜市営地下鉄ブルーラインで、あざみ野駅を目指す。
「優先席」の表示を避けて座ろうとしたが、「そういえば全席優先席だったな」ということを思い出す。
車内では神奈川新聞のニュースが電光掲示板で流れており、甚大な被害の状況と現職都知事の4選出馬のニュースを知る。

あざみ野駅でエレベータに乗り、地上へと出る。
そこから東急田園都市線で都心を目指す。
各駅停車だが、問題なく運行。
空が白み始め、夜明けが確実に訪れていた。

そのまま半蔵門線に乗り入れ、ターミナル駅を目指す。
緊急地震速報で電車が2度ほど止まったが、立ち往生するようなことはなかった。

ターミナル駅に到着。
都心から自宅へ向かう交通機関は案の定再開しておらず、ターミナル駅は運転再開を待つ人たちであふれかえっていた。
ひとまず改札に入ることはできたが、入場規制のためプラットフォームには上がれない。
列に並んでしまうと身動きがとれない可能性があるため、隅の方で状況を見守る。

1時間半ほどして、地下鉄で先の方まで進める見通しが立ったので、地下鉄の改札へと移動する。
地下鉄からの階段には、地上の駅の改札を目指す人たちがぎっしりと並んでいる。
きっと、地上の状況が全く分からないのだろう。
運転は再開の見込みすら立っていないし、階段では身動きをとることもできないだろうから、ここに並んでいる人たちはこれからかなりつらいことになるだろうと予想される。
余計なお世話かもしれなかったが、列の最後尾の方の人たちに地上の実態を伝えた。

地下鉄で先の駅へ、そこで1時間待ち、私鉄で大回りし自宅の最寄りの駅へ。
駅前からバスに乗り、自宅に到着。
5時に新横浜駅を出発し、12時30分に自宅に到着した。
帰途の車窓に見えた富士山の姿が、何とも言えない恐怖をもたらした。

自宅では、本棚にあったものなどが少し散乱していた。
電気、ガス、水道などのライフラインは無事。

無事にたどり着けば必ず食べようと考えていた吉野家の牛丼(大盛、つゆだく)を、近所の店でいただく。
ひとまず落ち着くと、これまで感じていなかった疲労が襲いかかってくる。
鏡をのぞくと、目の下に大きな隈ができていた。

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