酒席
木曜。
初めてUStreamにアクセスし、「ぴちょんくんチャンネル『24時間てれぴ』」というのを見た。
角川書店のウォーカー編集部などが製作する24時間の生放送。
その番組に21時から吉田類が登場するということを知り、見ることにしたのだ。
内容は、吉田類と東京スカパラダイスオーケストラの川上つよし、そして「福岡ウォーカー」の編集長が、福岡市内の酒場に行き、酒を飲み、話すというものだった。
映像は荒いし、音声は割れている。
そして、聞こえてくる音声は、その酒場に来ている一般客の声の方が大きかったりもする。
途中である人と電話で話すシーンがあったが、電話の相手の声が視聴者にはほとんど聞き取れないまま、話が進んでいく。
何より、酒飲みが酒を飲み、語り合う様子を生放送で流す、という冒険。
酒を飲んで話をする様子をそのまま放送するのは、いわゆる禁じ手である。
一応「ダイキン」の冠が付いているのでもっとちゃんとしているのかと思っていたが、実際は「本当に成立しているのだろうか」というハラハラ感ばかりが募った。
これなら「大阪芸大テレビ」の方がよっぽど完成されている。
しかし、内容はとてもおもしろかった。
実際には作業をしながら音声だけ聴いていたのだが、途中で聴くのをやめようとは一切思わなかった。
何より、未完成なまま、いわゆる「ダダ漏れ」してくるストリーミングを視聴し、気分の高揚すら覚えた。
創生期のテレビは、こんな感じだったのかも知れない。
時間が許され、不眠症に苦しんでいなかったら、他のコーナーもぜひライブで見たかった。
いまや、簡単な技術で誰しも生放送をすることができる、という時代になってしまった。
テレビの中で起こっていたことが、技術の進歩により、自分でも容易にできるようになった。
おそらく、今後内容は洗練されていくのだろうが、その洗練の過程を目の当たりにできる時代に生まれたことは幸運であろう。
関係ないが、今日のひらパーは本当に残念、どうせ行けないけど。