道州
2010-05-12
東京のたいていの有名スポットに足を運んだことがある。
でも、1度も行ったことのない有名な場所が1つある。
それは、「自由が丘」。
沿線に住んだこともなく、特に用事もない。
そんな状況で自由が丘にいくチャンスが、これまで1度もなかった。
だから、僕は思い当たる。
全国ネットのテレビで、何の悪気もなく「自由が丘」が取り上げられている時、今のテレビがいかに無神経に東京を押しつけているか、ということに。
行くことのない、全く親しみも関連もない自由が丘の情報を提供されても、僕には何の役にも立たない。
東京の他の地域ならそこまで意識しないのだが、自由が丘に関してだけはその押しつけに気づくことができる。
そして、「日帰りで行ける房総半島の素泊まり宿」とかいう特集に嫌悪感を感じる。
実は、規模が小さいながらも、もっとひどい形で同様のことが行われているケースがある。
それは、九州全域でネットされている福岡製作のテレビ番組である。
九州全域で放送している番組にもかかわらず、番組の内容は天神を中心とした情報が多い。
共同制作と銘打っている場合もあるが、キー局によるただの巻き上げだ、とすら感じる。
実際に、地元の放送局の存在意義すら問われており、ネット解消がしばしば議論されている。
僕は以上の観点から、道州制の安易な導入に反対である。
結局、中心都市圏の勢力が増大し、周辺を食い物にしようとするだけになる可能性があるから。