曇天の続き

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2010-05-04 Tue.

闘争

2010-05-04

報道によると、どうやら検察と政権与党がやりあっているようである。
検察審査会まで巻き込まれている(くじで選ばれた人、お疲れ様です)。

昔の僕だったら、「そういうことをやる余裕なんかどこにもない。国民の生活を優先して働いてください」と思うところだ。
しかし、最近はそうは思わなくなってきた。

権力機関が互いに牽制し合うのは、確かに国民の生活を守るという観点からは無意味だとは思う。
しかしながら、互いに牽制し合えるのは、権力が分散しているからできることだ。
そう考えるとこれは民主主義を維持するコストであるような気もする。
政党と官僚の癒着がこれまでに生んできた歪み(と盛んに報道していた昔)を考えると、おおっぴらにやりあっている方がまだマシなんじゃないか。

権力を集中させ、強権を発動して一致団結した方が、確かに意志決定が進みものごとを進めるスピードが上がるだろう。
しかし、進む方向を誤ったり、弱者の意見が黙殺されたりする可能性は無視できない。
少し前の政権を思い出したり、僕の居住地を統治する知事や首長を見たり、僕が小学生だった頃を思い出したりしても、何だかそういう気がしてくる。
つまり、誰も、何も信頼できないし、無闇やたらに信託できない。

決定のスピードが結果的に遅くなるのは、民主主義においては避けられないコストである、たぶん。

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