暗黒
東京でよく聞かれる都市伝説、というか、薬丸裕英が得意とするネタに、
「井の頭公園のボートに乗ったカップルは別れる」
というのがある。
同様に「ディズニーランドに行ったカップルは別れる」という話もある。
井の頭公園については、混雑していてボートを自由に漕げず、ストレスがたまるから。
ディズニーランドについては、アトラクション搭乗の順番待ちに疲れて、険悪なムードになるから。
このような、何となくもっともな理由も聞いたことがある。
この手の話、どこにでもあるようである。
世界共通フォーマットのジョークなのだろうか。
ただ、他の場所についての話は、井の頭公園やディズニーランドの二番煎じのようで、どこか悲しい香りがする。
もちろん、北九州にも同じような「約百万都市伝説」があった。
それは、
「スペースワールドに行ったカップルは別れる」
である。
宇宙をテーマにしているスペースワールドのクオリティーが低くて、不満が生じ、しらけたムードになるから別れる、という理由では決してなかったと思う。
なので、nanacoも使えるスペースワールドに1度は足を運んでみてください。
僕が言うことでもないが、こういう手垢じみた噂があること自体、省みなければならないことだと思う。
こういう噂を喜んで取り扱う人がいるのも、頭が痛い。
そういえば、知人が「スペースチャレンジャー」という番組に出たという話をしていたような記憶がよみがえった。
「スペースチャレンジャー」とは、まだローカルタレントだった山崎銀之丞と、何の因果かわからない大島さと子が司会をする、RKBのローカル番組である。
そのスポンサーが、開園前のスペースワールドだった。
簡素なセットとスペースワールドのCMが懐かしい。
正式な番組名は「無重力クイズ スペースチャレンジャー」というようである。
番組内容は全く覚えてないが、「無重力クイズ」というのがまたそそられる。
が、チャレンジャー号の爆発事故があったのに、このような命名をするところが、やや遺憾である。
それにしても、こういう事実ですら自宅のPCから簡単に調べられるなんて、本当に便利だ。
以前であれば、新聞の地方版の縮刷版がある図書館に出向き、テレビ欄を地道に当たらなければならなかったはずだ。
…また無駄なことを思い出してしまった。