曇天の続き

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2024-11-17 Sun.

磨光

2024-11-17

先取特権…。

行政書士試験を受けてきた。

5時45分、起床。
前夜は珍しく酒量を控えた。
早く起きても集中力がなく、あまり勉強しない。
「新日本風土記」で、大阪の理髪店が取り上げられていた。
辰野金吾からとって名づけられたという三代目店主が、昔から続く店舗の掃除を念入りに行っている。
毎日決まったことをしていて、すべての動きが機敏である。

9時、出発。
マクドナルドで、コーヒー。
何回目かの「ミュージックバリュー」。
今回の試験のテーマソングは間違いなく、松下洸平「ノンフィクション」である。
行政法のまとめをして、記述式問題の解説を読む。

電車に乗り、座席に座り、民法の記述式の解説を読みふける。
降りる駅が近づき、顔を上げると、目の前に双子の中年女性が立っていた。

昼食は、たこ焼き。
また来月に価格改定するらしい。
改めて、COVID-19で閉じ込められている間に、資格取得の勉強でもしていればよかった、と悔やむ。
ドラマを見ていたくらいしか、当時の行動の記憶がない。

今回の試験会場は、浅草。
外国人観光客のみならず、人通りが多い。
ちょっと前の様子とは、大きく異なっている。

試験会場は、6階。
階段で行くも、息切れしてしまう。
最後のチェックとして、記述式の解説を何度か目を通す。
トイレを済ませるが、のどの渇きを覚え、水を買う。

出席率は、70%程度か。
監督員が近くまで来て、椅子に掛けている僕のアウターのポケットの中身まで改める。
僕のには何も入っていなかったけれど、周囲があわただしくポケットの中身を調べ始めた。
それだけのチェックでいいのだろうか。

自分の時計より20秒遅れで、試験開始。
まずは記述式で、解答のあたりをつける。
その後、最初の問題から取り掛かり、最後まで苦悶。
記述式を書ききったら、2時間30分が経過していた。
結構時間がかかったし、集中力がよく続いたものだ。
国政政党の党首の交友関係について、試験時間中に1度も頭に浮かばなかった。

試験終了。
受験者が500名ほどいるので、終わってもすぐには出られない。
10分くらい待って、トイレを済ませて、5分くらいかけて階段を下りる。
外は、前年と同じような小雨。

捕鯨舩に灯が入り、「予約済」に目が潤む。
どこかで反省会をしようと考えていたが、帰るのが遅くなるし、雨だし、やめた。
浅草に来たときは必ず、甘栗を買う。
試験開始前に封をした封筒からスマートフォンを取り出し、封筒をぐしゃぐしゃに丸めた。
後で封筒にイヤフォンを入れていたことに気付く。
あやうく捨てるところだった。
ICEのシャッフルは、「PEOPLE, RIDE ON」が選ばれた。

厚くて重い参考書と問題集を毎日持ち歩いていたが、これで終わった。
特に何かを我慢して過ごしてきたつもりはないけれど、1つ荷物を下ろすことができた。

翌日に、自己採点。

基礎知識は、行政書士法と個人情報保護法を2問間違えた。
行政書士法の問題は、料金を掲げるところがいかにも他資格の事項のように思えて、選べなかった。
個人情報保護法の問題は、学術研究機関の適用除外が、改正時に改められたことを知らなかった。

法令科目は、前回よりは点数が取れたようだ。
記述式の採点までこぎつけたのは進歩ではあるが、記述式以外の点数で合格圏内に入ることはかなわなかった。
記述式は、解答のポイントを少し外している気がするし、必要となる半分ほどの点を得られるか、自信がない。

パーソナルベストではある。
だが、再び受けるとしても、今回より超える点数を取れる気がしない。

それでも、教訓は得た。

まず、各法律の「主旨」「目的」や「理念」、「精神」というものをよく理解しておかなければならない。
参考書に載っていない、聞いたことのないような事項が問われたとしても、法の理念に照らし合わせれば、正答が導けるように思う。
例えば、参議院の緊急集会で、不逮捕特権や免責特権の保証が及ぶか、という問題があったが、ごく普通に考えれば、及ぶと考えるのが妥当だ。
でも、別の選択肢が気になってしまって、結局選びきれなかった。

次に、過去問である。
問題集が選んだものについて、解説を読んで、理解し記憶しても、その問題内容が出てくるとは限らない。
むしろ、過去数年分の問題をまるごと見直しておくべきだった。
実際の問題を見て、苦しみながら答えまでたどり着く、という訓練を積む必要があった。
どちらかというと、法律知識を駆使する力を試されている。

そして、民法。
時間がなかったが、じっくりと取り組んだほうがよかった。
記述式の解答で、先取特権のことは頭によぎったのだが、重要度が低いとされていて、正確な知識がなかったので、自信をもって書きることができかった。
民法は、実生活にもかかわることであり、進んだ理解があってもいいのかもしれない。

時事問題に絡めた問題がいくつもあった。
この辺りは、独学だとつらい。
行政書士試験の受験者として、普段のニュースとの向き合い方が問われているのだろう。

あと何回か受ければ、相性のいい出題に巡り合い、合格できるかもしれない。
それまでは、受験料を払い続けるのか。
試験前に3か月くらい学習期間を設けるのも、つらい。

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