曇天の続き

Diary > 2020 > 09 > 06 | Prev < Calendar > Next | RSS 1.0
2020-09-06 Sun.

焦歩

2020-09-06

「ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z」第14弾を視聴。

今回の内容に、僕はほぼ満足している。
見ごたえのある回であった。

場所は北海道。
高速道路を通らない長距離路線バスが期待でき、ルート選択もイージーだったとは思う。
しかしながら、幾寅にチェックポイントを設ける、というのが、ちょうどよく難易度を上げていた。
名目上「「鉄道員」の撮影地」という縁を出してきたのもよかったし、これは少し残念な話ではあるが、代行バスが運行されている、という現状を踏まえているのも、気の利いたチェックポイント設定だった。

ルート選択では、以前と異なり、こちらが不満を抱くことが少なかった。
特に田中要次が聞き込みを入念に行い、選択肢を増やしていくということを重要視しており、上達ぶりを感じた。
実力で這い上がってきた人は、やはり違う、と今回は思った。

上記の活躍があったので、今回は考慮の少ない強行軍に出るシーンはほとんどなく、視聴者として素直に応援することができた。
途中2か所で長距離の徒歩移動があったのだが、そのうち富良野から幾寅へ向かうのは、多少ギャンブルを感じたが、乗る予定のバスが遅れるという偶然もあり、番組の見どころを作った。
ここは、羽田圭介の、成功への執念がいい形で結実したといえよう。

一方で、最終日の16kmの徒歩選択は、いただけない。
4日目にたどり着ける結果がほぼ見えていたのだから、焦る必要がなかった。
実際どこまで情報収集を行っていたかは不明だが、斜里からのバスの時刻を知ることができなかったのだろうか。
酷暑の中16kmを歩いたことは、無駄に終わってしまったが、この結果は歩く前からある程度見えていた。
それでも歩いたのは、「成功慣れ」してないからであろう。
残念である一方で、この番組はプロジェクトマネジメントの教科書として学ぶところが多いことを改めて感じた。

さて、今回目を引いたのは、北原里英の存在である。
僕はお笑い以外の番組をあまり見ないので、今回初めて北原里英のことをよく見たのだが、北原里英はかなり高いキャプテンシップを持っている、と感じた。
うまくいった事実をその都度確認、共有し、偶然の幸運を拾い上げチームを盛り上げていた。
また、「ぼんやりしたことを言ってチームを和ませようとする」とか「身勝手な言動で存在感を示す」ということは一切なく、建設的な意見を積み上げていた。
過酷な徒歩移動ではわずかにつらそうな発言をしていたが、それくらいは人間性を感じるし、一方で徒歩移動を成し遂げた後は気持ちを切り替えていた。
コンビニエンスストアで購入した食料で夕飯を済ませることになっても、前向きな態度をふるまうことができる人が、どのくらいいるだろう。

これも詳しくないのだが、北原里英がNGT48でどのような役割を果たしていたのか、興味が出てきた。
そして、このような高度スキルの持ち主が活躍できるポジションが、芸能界にはあるのだろうか。

Link
Diary > 2020 > 09 > 06 | Prev < Calendar > Next | RSS 1.0