曇天の続き

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2020-02-02 Sun.

在中

2020-02-02

「あー、生まれてきてよかった」と思うことは、確かに何度かあるようだ。

駅を降り、バス乗り場を探す。
どんなに工夫されていても、未知の地におけるバス路線探しは要領を得ない。
ここでも20分ほど悩み、ようやく適切なバス路線を見つける。

コミュニティバスほどの大きさの車両は、離合…、すれ違いのできない細い路地を進む。
乗客全員が終点のショッピングモールを目指しているもの、と思い込んでいたが、よくわからないところで乗客が下りていく。
駅で乗った時には混んでいたバスに最後まで乗っていたのは僕だけだった。
まさか、交通系ICカード以外のICカードで運賃を払う路線バスがあるとは。

駅からバスで30分もかかったショッピングモールまで来たのは、シネマコンプレックスのためだ。
こんな辺鄙な…、旅情豊かな場所まで足を運ぶ必要はないのだが、チケットが手に入ったこともあり、「行ってみないとわからないこともあるだろう」と言い聞かせ、ここまでやってきた。
ウェブサイトにバスでのアクセス方法がほとんど説明されていなかったのは、このモールが自家用車所有の客をメインに相手にしているからのようだ。
控えめに言って、「今日中に元の世界に戻れるのだろうか」と不安になる。

シネマコンプレックスの開場時刻まで時間があるので、マクドナルドで休憩。
本日2杯目の、マクドナルドのホットコーヒーである。
生理現象を覚え、店内をさまようが、化粧室が見当たらない。
店員に聞くと、店内にはなく、一番近いのは併設するホームセンターのそばにあるトイレだという。
3分かけて歩いて、用を足す。

ようやく時間となり、チケット売り場に行く。
チケットがあるのに有人のチケット売り場に行くのは、やや面倒である。
モニタに図が現れ、係員が「どの席にしますか」と尋ねるので、画面を指で触れたが何も反応しない。
指さした座席番号を係員が打ち込み、発券されたチケットが手渡される。
この手の過ちは、すでに100回ほど繰り返しただろうか。

予告編。
「1917」のワンカット映像についてのコメントは、「それはそれは大変でしたね」としか言いようがない。
タイトルだけ聞くと「AI崩壊」はいかにも面白くなさそうなのだが、予告編では判定できなかった。
一方で、予告編を見る限り、これは見ないだろうと思ったのは、「アパレルデザイナー」。
堀田茜は目を丸くして声を荒げているだけのように見えたが、きっとそんなことはないのだろう。

ようやく、本編。
「男はつらいよ お帰り 寅さん」。
僕は、人が都合よく死ぬ話が苦手で、僕の分類によると、この映画もそれに当てはまる。
また、僕の分類では、この映画はファンタジーである。

寅さんを見ていた人なら、見ておいて損はない映画である。
満男が運転する車のナンバー・プレートに気づいたくらいにしか内容はわからなかったけど、楽しむことはできたし、出川さんが出演していることに胸が熱くなった。
ただ、コーヒーを2杯飲んだせいか、トイレを我慢するのがつらかった。

映画館で「男はつらいよ」を見ることなど、一生ないと思っていた。
それが実現するとは、まさに奇跡の映画である。
ごくまれに「生きてきて、いいことがあった」と思うことが本当にあるものだ、と知る。

ところで、今週はこれに加え、「スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け」も観た。
「スター・ウォーズ」は42年、「男はつらいよ」は50年続くサーガである。
スケジュールの都合とはいえ、それらを同一週に見てしまい、頭がいっぱいになってしまった。

「スター・ウォーズ」は、無難な終わり方だったな、と感じた。
先日、知人にすすめられた「ローグ・ワン」を見て、これがとてもよくて、それで期待値が上がってしまっていたのだろう。
確かなのは、映像は、大画面で見ておいたほうがいい。
ともかく、これで終わった。
「坂の上の雲」を見終わった時と同じ感想だ。

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