曇天の続き

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2018-06-24 Sun.

港町

2018-06-24

以前、西荻窪に住んでいた。
その時の自分に対して、「無知とは愚かだ」と思うことが多々ある。

その中の1つが、宮脇俊三が東松原に住んでいたことを知らなかったことだ。
井の頭線で通っていた当時の僕は、宮脇俊三のことすらあまりよく知らぬままだった。
手の届きそうな身近に、手の届かない才能を持った人がいたことを意識せず電車に乗っていたことに、今とても後悔している。

似たようなことがもう1つあり、それは、相米慎二が西荻窪に住んでいたことを知らなかったことである。
西荻時代の僕は、相米慎二がどこに住んでいるか、など考えたことすらなかった。
後から得た情報によると、それぞれの生活圏が重なっており、何とも情けない気持ちになる。
楳図かずおばかり目撃していた自分の目を開いてやりたい。

今日、相米慎二監督作品「光る女」を初めて見た。
あまり力のないような作品であったように感じる。
武藤敬司が後方宙返りをしたことに驚いた。

これで、相米慎二監督作品をすべて見終えた。
「台風クラブ」を初めて見た1996年から22年かかった。

長い時間がかかったのは、世界が変わる必要があったからだ。
僕が東京に来なければ、大きなレンタルショップが渋谷にできなければ、ケーブルTVを契約しなければ、ディスクのネットレンタルサービスが始まらなければ、Amazonビデオができなければ、すべてを見尽くすことはできなかった。
そして、相米慎二が死ななければ、作品がDVD化され手に入りやすくなることもなかったかもしれない。

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