同質
2017-07-31
サマージャンボ宝くじのCMで、「7億当たったら、どうする」という質問に、現代にタイムスリップした侍が「スマホを買う」と答え、鈴木奈々扮する女性が「ちっちゃ」と答えている。
これは、なかなかに興味深い。
たとえば江戸時代なら、7億円相当の金をもってしても、スマートフォンを買うことができなかった。
それだけの技術がまだなかったからだ。
現代の富を当たり前のように享受する様を描いたのは、藤子・F・不二雄の「福来たる」にもあった。
僕からしても、高速処理可能な可搬デジタル端末を多くの人が所持する世界に、まだ慣れていない。
コンピュータを持ち歩く人間など、一昔前なら奇人扱いされていた(実際、された)。
カメラを持ち歩き、やたらめったら撮影する人間など、下品なのぞき見趣味だと見下されていた、ような気がする(僕はそう思っていたし、その感覚は変わらない)。