妄渦
2017-05-28
なぜか惰性で見ることになる「うたコン」だが、今日は、水森かおりが「早鞆ノ瀬戸」を歌っていた。
ご丁寧に、ご当地ロケの映像まで差し込まれていた。
珍しく歌詞を追ってはみたものの、感情移入とは程遠い感想を持った。
普通、陸を隔てる海峡は、思う相手との縮めがたい距離の象徴となる。
「早鞆ノ瀬戸」の詞も、その思いを歌いあげている。
しかしながら、関門海峡は、その感覚からほど遠い。
沿岸の人間にとっては、連絡船で頻繁に行き来し、対岸で用事を済ませることは日常茶飯事だからである。
僕の知人にいたっては、小倉から下関まで毎日車で通学していたくらいだ。
正確な実態がとらえられておらず、つくづく残念である。