曇天の続き

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2016-11-01 Tue.

彗星

2016-11-01

お笑いファンは孤独である。

お笑いを見聞きしているだけで、自らが充足されてしまう。
都会なら事情が異なるのだろうが、基本、自宅で一人でお笑いに触れるのみなので、他者との感情の共有は起こりにくい。

日ごろから一流の笑いに触れているので、普段周囲で起こっている笑いについていけない。
決してそんなことはないのだが、程度の低いもののように見えてしまう。
そして、面白いことは理解していても、耐性ができているのでめったなことでは笑わない。
それだけで、周りからはユーモアを解さない人だと認識される。

また、仮に芸人の話題になっても、全く話が合わない。
お笑いファンは芸人に対し一定の尊敬をもっているので、表面的な感想に終わらせることができない。

周囲の雰囲気を見る限り、お笑いに対し自分と同じような気持ちを持っている人はないのだろう、と勝手に思い込む。
言いたい冗談は自制する。
転がり込んでくる冗談に、付き合う形で笑う。
何となく周囲に合わせているつもりで、結局周囲から浮いてしまう。

こんな状況のなかで、普段から接している人がお笑いファンであることが判明した時、お笑いファンである僕の喜びは爆発する。
それは、相手も同じだと思われる。

以前、ある人が「笑っていいとも」のグランドフィナーレの感想を伝えたいと思い、その相手を2人思いついて、その1人が僕だった、とうかがったことがある。
それを聴いた時、グランドフィナーレからすでに1か月以上が過ぎていた。
僕がお笑いファンであることを信頼してくれて、僕ともう1人には本当の感想を伝えてもよいと考えてくれたのだ。
その人とは、それ以来会う機会がほとんどない。

離れている場所で、周囲に披露することはないが、確かに同じ気持ちを持っている人がいる。
お笑いファンとはそこまで孤独なのか、と考えさせられた。

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