曇天の続き

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2016-09-17 Sat.

午後の最後のSB

2016-09-17

1998年11月。

持っていたPHSが建物内で電波を受信せず、連絡を取るのに不便になった(実際には、相手に連絡を取られるのにクレームを受けた)ので、PHSより少し割高の携帯電話に乗り換えた。
当時は「番号ポータビリティ」はなかったので、携帯電話に移行した時に電話番号も変わった。
それで縁の切れた知人がいて、すっきりした。

それから17年。
ずいぶんと話題をもたらしてくれたソフトバンクの携帯電話を、ついに解約することにした。

携帯電話ショップに行くのは、本当に憂鬱である。
時間はかかるし、説明は要領を得ない。
隣の客には、店員が無用そうなオプションを次々に着けているし、反対側の隣の客は机を蹴飛ばしている。
でも、これで最後である。

平日の昼、食事をとった店の隣に、ソフトバンクのショップがあり、予定した店とは違うがそこで手続きを済ませることにした。
入って早々店員が寄ってきたので、申し訳なさそうな顔をして「解約したいのですが」と伝えた。
店員は「即日解約となりますが」というので、「すみません、番号ポータビリティの手続きをしたかったのでした」と謝った。

氏名と生年月日と電話番号を伝え、運転免許証を見せ、手続きを行う。
「どちらにお乗り換えですか」と聞くので、「格安SIMを検討しています」とお答えした。
特に引き留められることもなく、僕も「なぜ2014年3月に機種変更した際に、圧倒的にデメリットだらけのホワイトプランRに変更させられたのか」と食い下がることもなく、1万円を超える解約料に同意した。
手切れ金である。

「解約するとMy Softbankにアクセスできなくなるのですか」と尋ねると、「そうです」と快活な返答。
「だとすると、解約後に料金明細を見たかったらどうすればいいのだろう」と独り言ちると、「お店に来ていただければお見せしますので」とのお答え。
「払う方が見にいかなければわからないのですね」と返したが、何の返答もなかった。
ただし、この説明は間違っており、実際は解約後でも数か月はMy Softbankを利用することができるらしい。

iPhone7の話も少し聞いた。
仮にiPhoneを持っていて、iPhone7に乗り換えると、値段はどのくらいになるのか、と尋ねると、店員は黙ってiPadを3分くらい操作して、シミュレーションしてくれた。
機種代を含めても、料金がほとんど変わらない。
「へーっ」と感心したのだが、これは手持ちのiPhoneを下取りしてもらった場合であるとのこと。
下取り金額を「割引」として、料金から「毎月」差し引くのだという。
「下取り金額を2年間分割して支払うのと同じですね」と言ってみたのが、「はあ」としか返ってこなかった。

iPhone7は売れているのか尋ねると、当然ながら予約待ちなのだという。
一番人気の「ジェットブラック」になると、手に入るのは「年明けです」とのこと。
最後に大笑いして、僕は店を後にした。

これで、ソフトバンクショップに行くことはもうないだろう。
最後の携帯電話、301Pの機種代金、割引されなかった月月割、解約手数料を積算すると、いったいいくらになるのだろう。
計算してみようかと思ったが、過去は振り返らないほうがいいという結論にいたった。
結局は、J-PHONEを選択した、1998年の僕が悪い。
原点に立ち戻り、ソフトバンクとかかわるのは書籍とソフトウェアに限る。

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