曇天の続き

Diary > 2011 > 12 > 30 > | Prev < Calendar > Next | RSS 1.0
2011-12-30 Fri.

小倉苦・往

2011-12-30

小倉に帰省。

東京駅で山手線を降りる。
中央通路への階段を下りると、通路は人で埋め尽くされている。
ただでさえ新幹線乗り場に向かう人が多いのに加えて、通路の両側にある店が行列を作っているため、混雑がはげしくなっている。
「「ヒルナンデス」で紹介されました」という看板を手にした店員を見るにつけ、情報バラエティ番組の功罪について考えたくなる。

弁当、お茶、ビール、つまみを買い込み、新幹線に乗り込む。
座席に着くやいなや、缶ビールを開け、空ける。
さよなら、東京。

震災の日の夜を過ごした地、新横浜駅を過ぎた頃、弁当を開く。
今年も、「叙々苑焼肉弁当」。
思えば、僕はこの瞬間のために苦役の1年を生き抜いている。

富士山、浜名湖を過ぎ、いくつもの川を渡り、関ヶ原の風景を確認し、姫路城の覆いを観察する。
今回乗ったのは15号車で、自由席車両から遠かったせいか、デッキで立っている人は少なく、通路に立つ人はいなかった。

トンネルを抜けると、煙突がお出迎え。
山側とされている方に海が見えるのはいいな、と思う、たとえ汚染されていようとも。

小倉駅に到着。
いまだ除染作業の進まない街からやってきたのだが、石持て追われるような歓迎を受けることはなかったので、一安心。
できれば、焼却灰も受け容れて欲しかった。

「小倉城口」の方へ向かう。
以前は改札前の照明の暗さが気になったものだが、今年はそれほど気にならない。
観光案内所で、「雲のうえ」をいただく。

いわゆる「偽マクドナルド」っぽいゆがんだ看板を確認し、タクシーに乗り込む。
銃撃されないように気をつけながら、無事に実家に到着。
途中でイノシシを見ることはなかった。

鞄からおみやげを出そうとしているのに、父親が夕食の卓につくよう無言でせかす。
夕食には生牡蠣が出た。
ちょうど、新幹線の車内でノロウィルスに関するニュースを見てきたところなので、多少躊躇したが、やっぱり食べてしまった。
何せ「北九州カニ・カキロード」というものがあるくらいの、牡蠣の産地なのだ。

Link
Diary > 2011 > 12 > 30 > | Prev < Calendar > Next | RSS 1.0