雨燕
車を長時間運転したのは、直近で3年前までさかのぼる。
それ以降は、数kmの距離を運転しただけだ。
ただでさえ運転技術が未熟であるうえに、ブランクまで作ってしまった。
このままでは、厚顔無恥を装い、他人の車に図々しく乗り込み、運転を任せ続けることになってしまう。
人には厚かましい性格だと思われていることを自覚しているが、一方で本人はその厚かましさを押さえ込みたいと苦慮しているのだ。
自分の厚かましさに鈍感な人がうらやましい。
これではいけない、と思い、レンタカーを借りて経験を積むことにした。
これまでは、近所にある営業所で車を借りてきた。
いわゆるメーカー系、あるいは大手独立系の有名な企業の営業所だ。
ところが最近、近所にいわゆる「格安レンタカー」の代理店があることを知った。
ものは試し、ということで、今回はそちらで借りることにした。
練習なので、6時間だけ借りることにする。
料金は、オプションを一切付けなければ、2,000円を少し上回る程度。
ナビゲーションシステムはオプションだが、この辺を走るだけなので、今回は付けなかった。
ちなみに、ETC車載器は設置されていた。
借りた車には、傷が何カ所も入っている。
車のことは詳しくないが、型も古そうだ。
後で知ったのだが、中古車を購入しレンタカーとして貸すところが、「格安レンタカー」たるポイントのひとつらしい。
問題なく走れば、こちらは問題ない。
ところで、僕の自宅周辺には、(僕のようなものにとっての)ドライブスポットが見事にない。
これも、僕が車を運転しようとしない理由のひとつだ。
それでも、地図を広げ、血眼になって探した結果、ようやくドライブに適した場所を見つけたので、そこを目指すことにした。
途中で昼食をとって、無事に帰着。
何か問題が起きれば(あるいは起こせば)、面倒なことになったのかも知れないが、今回は問題なく帰ってきたので、特に不具合を感じることもなかった。