曇天の続き

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2011-09-06 Tue.

連環

2011-09-06

佐藤正午の「アンダーリポート」を読み終える。

いちばん怖いのは、カバーの裏にある「佐藤正午の本」という欄である。
集英社文庫として出版された本が並んでいるはずなのだが、ここには「永遠の1/2」と「アンダーリポート」の2冊のタイトルしか載っていない。

佐藤正午は以前、「自分の本が単行本から文庫に入って、ほっとした。これで、後に残るだろうと感じたから」という風なことを書いていた。
しかし、文庫に入ったことでほっとしてはいけないらしい。

…と考えていると、先日の新聞に広告が出ていた。
小学館文庫から「事の次第」という佐藤正午の本が出る、とのこと。
単行本が文庫になるにしては、そういうタイトルの本が出ていることを僕は知らなかった。
書店で「事の次第」を手にし、新しい事実を知った。
「事の次第」は、以前集英社から出され、今は文庫本も絶版になった短編集「バニシングポイント」の改題である。

どうやらそういうことらしい。
少なくとも、改題については納得する。

ところで、「アンダーリポート」について2番目に怖いのは、2011年1月に出版されたこの本を、僕は2月7日に中古本屋で250円で購入したことだ。
どういう経緯でこの本が中古本屋にあったのかは知らないが、ファンを公言している僕がこの体たらくであること自体が、何かをダメにしているように思う。

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