逸材
2011-07-01
山本モナが、芸能界から引退した。
僕は、山本モナはかなり優秀な人材である、と考えてきた。
その印象を決定づけたのは、彼女が「さんまのまんま」に出演しているのを見たときだった。
普段のこの番組では、さんまさんがまずネタふりをし、そのふりに基づきひとりで話し始め、ひとりで盛り上がり、コントが始まり、オチまで持っていき、自分でつっこみ、そしてまた自分に向けてネタふりをしている。
その一連の行為を見て、僕は「これは、いったいどういうことなのだろう」といつもあきれている。
しかし、山本モナの出演回は様相が異なった。
さんまさんのひとり話を阻止し、さんまさんの話を引き出し、まともな会話が自然に繰り広げられていた。
あの年代で彼女のような対応ができるのは、実に希有なことだったと思う。
相手のペースに惑わされず、きちんとやりとりできるまでに持っていく山本モナの実力が存分に発揮されていた。
こうやって支持を表明すれば、反射的に不快な反応を示す方もいらっしゃることだろう。
そして、持ちつ持たれつがうまく機能しなかったら、全体的に言って脇が甘かった結果に終わったのだろう。
まともな人から去っていくのが芸能界、というのが僕の持論である。
お疲れ様でした。