曇天の続き

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2011-05-19 Thu.

集成

2011-05-19

博多大吉 著「年齢学序説」を読み終える。

1年前には手元にあったのだが、しばらく放置していた。
というのも、彼の書く文章には多くの内容を盛り込まれていて、4ページほど読んだところでへとへとに疲弊してしまい、「時間のあるときに腰を据えて読もう」と考えたからだ。
そして、そのまま1年が過ぎてしまった。
どの本も読み終えてしまった、と思ったところに、忘れていた「年齢学序説」が見つかった。
余裕があったので、じっくりとつきあうことにした。

といっても、実際に読んでみると、まどろっこしいのは「まえがき」の部分だけで、本編は(内容が盛りだくさんなのは最後まで変わらないのだが)あっさりと読み流すことができた。
大吉さんが執筆に3年もかけたというのに、読み終えるのに、2時間もかからなかった。
面目ない。

細部にわたる調査には驚かされるものの、大筋については、僕の知らないことはほとんど書いていなかった。
著者による分析の切り口というのも、まあ聞いたことがあるような(つまり、なじみ深いと読者に錯覚させるような)ものであった。
この本は、訴えたい主張があるというよりも、書いている本人の記憶や思考の整理した結晶である。
また、読んでいるこちら側としても、知っていたことの再整理、そしてお笑いという華やかな世界の舞台裏を冷静にかいま見せてくれる(視聴者である私は、かいま見た気になることしかできないのだが)として、記録として後世に残すべき重要な一冊である。

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