曇天の続き

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2011-01-19 Wed.

上映

2011-01-19

いわゆる「ミニシアター」の閉館が相次ぐ。
恵比寿の「ガーデンシネマ」がなくなるし、渋谷の「シネセゾン」も近々閉館なのだとか。

1990年代後半、僕はほぼ毎週、「ミニシアター」と呼ばれる映画館に脚を運び、「単館系」と呼ばれる映画を見ていた。
チケットショップで前売り券を安く購入し、客の入れ替えが始まるまで映画館の前に並び、ロビーに置かれたチラシを集めては、次にどの映画を見るかを考えた。

映画を見に行く習慣もなくなり、今では年に1度程度。
家でビデオを見る時間も取れないし、映画情報へのアンテナも閉まってしまった。
「シネ通!」を見ることすら、苦痛に近い。

そんな中、ミニシアターの閉館が続く。
時代の流れなのだから、しかたない。
しかし、メディアに特段取り上げられることもなくひっそりとなくなっていくのは、寂しさ以上に不公平さすら感じる。
おそらく、渋谷のCDショップが閉店するときほどの取り上げられ方はないのだろう。
これも、世代間闘争の結果の表れのように思う。

さて、その頃見ていた映画なのだが、今となっては内容どころかタイトルすらほとんど覚えていない。
あれだけ費やした時間は何だったのか、と後悔はせず、「あれだけ見て全然覚えてないけど、それでようやく今の自分が成立しているのであって、見ていなければ脳が退化しきってしまい、今頃電車も乗れなくなっている」と思い込むようにしている。

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