制圧
2010-08-18
自宅の裏は広い空き地だ。
草が生い茂り、夏になると生えた草で、脇の道から3mほどの山のようになる。
冬にはそれが枯れ果て、夏と比べると3分の1ほどのボリュームになる。
近所の猫が枯れ果てた草むらに潜り込み、そのまま出てこないという光景をしばしば目撃した。
きっと、草むらの中は「猫村」になっていたのだろう。
その空き地にアパートが建つことになり、今は工事の真っ最中である。
草むらが拓かれ、土が露出する平坦な土地となってしまった。
ねぐらを失った猫たちは、いったいどこへ行ったのだろう。
ところで、草むらが拓かれ更地となった後、どういうことが起こるかご存じだろうか。
僕も今回初めてわかったのだが、更地になってから2、3日は鳥が数多くやってくる。
裏の空き地には、50羽くらいの鳥がやってきた。
鳥たちは、くちばしでそこかしこの地面をつついていた。
おそらく、無防備になったのに目を付け、何かを略奪し尽くそうとしていたのだろう。
焼け野原の戦後処理とは、こういうものなのだろうか。