風化
2010-04-04
「世にも奇妙な物語」は今年、放送開始20周年を迎える。
僕の最も好きな番組の1つである。
余計なことを考えず、ストーリーの巧妙さと演出の力量だけを純粋に楽しめるのが、その大きな理由の1つ。
「ストーリーテラー」っていい言葉だな、と感じる。
「奇妙」の中で好きな話を挙げてみる。
「女は死んでいない」は、ストーリーより演出面で印象に残っているものの1つだ。
大杉漣がイスを蹴飛ばすシーンを、僕はしばらく真似していた時期があった。
「復讐クラブ」、「ハイ・ヌーン」、「懲役30日」は話の内容が好きだ。
「復讐クラブ」を見てから、「奇妙」を見続けようと思った。
「ハイ・ヌーン」のナンセンスさがたまらない。
「懲役30日」は、本当に怖くて、時々夢に出てくる。
最近では、「カウントダウン」と「ボランティア降臨」が記憶に残っている。
「カウントダウン」は、オチの予測がつくものだったけど、主人公の細かい設定がよかった。
「ボランティア降臨」は、これもすごく怖いし、展開がある終わり方が印象的だった。
…と振り返りつつ、その仕事に頭が下がるばかりのデータベースを眺めていると、「そういえばこれも」という傑作をいくつも思い出す。
自分の記憶力が本当に大したことなく、またベストなんてそう簡単に決められないな、と改めて思う。
西川美和氏に「奇妙」の話の1つを手がけてもらいたい、というのが僕のわがままな願いだが、どうだろう。