酒鮭
先週末の天気は、空は晴れているのに、強風がうなりを上げて吹きすさぶ、というものだった。
これがまさに、関東平野における冬の嵐である。
いっその祖父が、正月になればいつも「関東の空っ風と言って…」と帰省した僕に演説をぶっていたのを思い出す。
小倉の冬は、こういう天気にはならない。
風が強く、とても冷たいのは、関東も小倉も変わらない。
しかし、風の質が違う。
日本海側の平野である小倉に吹き付ける風は、なんというか実に重たい感じがする。
そして、決定的に違うのは空の様子である。
関東の空は、風が強くても天高く青々と晴れている。
一方、小倉の冬の空は、灰色の雲がのしかかるように垂れ込み、なんというか実に重たい感じがする。
だから、先週末は、うなる強風が吹き付ける中、青い空を見上げて、「実に変わった天気だな」とひとり感慨にふけっていたのである。
こういうことをつぶやいてしまうと、出身地が露呈し、杉下右京に犯行トリックを見破られる恐れがあるので、要注意。
で、夜はやはり、酒が進む。
家にふぐひれがあるので、「燗酒を」と思い酒屋に買いに走ったが、途中でどういういきさつがあったのか、結局生酒を手にして自宅に帰ってきてしまった。
まあ、こたつで飲む冷や酒も、冬の楽しみとしてははずせない。
加えて、先週末は石狩鍋を楽しんだ。
ビール会社の懸賞に当たって、ビール会社のご当地グルメである石狩鍋セットが自宅に送られてきたのだ。
イクラって鍋に入れてもおいしーんだわねー。
2010年の運を早くも使い果たしてしまった。
これをきっかけに、これからはこちらのビール会社をひいきにすることにしよう、と安易に買収される。
でも、あるビール会社は、こんなにシールを集めて応募したところで、結局ビールジョッキやグラスしか送ってこないのだ、致し方ない。