分担
「笑っていいとも!」の木曜日、オープニングのコーナーで「夢の大人買い」というのがある。
内容は、ある店の商品やサービスについていわゆる「大人買い」をするケースが3つ提示され、それぞれの総額について予想し、その高低の順位を当てる、というものだ。
たとえば、
- ミスタードーナッツの店内すべてのドーナッツを購入した場合の購入総額
- デニーズの全メニューを注文した場合の購入総額
- サンシャイン60の望遠鏡を1日中使用した場合の使用料の総額
という3つのお題が出され、金額の高低の順位を当てる。
このコーナー、見ていてかなり面白い。
その理由は、予想するさまが、まるで企業の企画会議でよく見る風景だからである。
見ていて分かるのは、出演者の役割がいつも自ずと決まってくることだ。
たとえば、南明奈は自分からは発言しない。
そして、誰かにデータを求められたら、その答えを返す。
大島美幸は、独自の視点で分析しようとしている。
たとえば、「ゴルゴ13の単行本を全巻購入した場合の総額」というお題の時、パネルの写真に写った「ゴルゴ13」の単行本を丹念に観察し、表紙の数字に注目して、何巻まで出ているか確認しようとしていた。
徳井義実は、書記係である。
そして、金額の推測を定式化しようと試みている(たとえば「(単価)×(個数)」)。
しかし、このコーナーがテレビ番組であることがわかっているので、ときどきボケを差し込んでくる。
山口智充は、ほとんど議論に参加してこない。
そして、時折面白いコメントを挟み、存在感を表している。
彼も、このコーナーがテレビ番組であることを意識している。
能力の不足を、別の能力で補おうとしている感もある。
福田充徳は、議論のおかしな所のツッコミ役。
自分からの意見は少ないが、全体の意見の修正に努めようとしている。
ただ、結論に持っていこうとする意志はあまり感じられない。
笑福亭鶴瓶は、まとめ役。
ただ、せっかくの議論が反映されていない結論に持って行きがち。
感覚で生きていることが如実に表れている。
失敗が許されないミッションのリーダーとしては少々不安を感じるが、これはテレビなので別に構わない。
そして、青木さやかは…、僕には特に印象が残っていない。
おそらく彼女自身、立ち位置を見失っているのではないだろうか。
こうやってみると、このようなやりとりは普段の会議でよく見られることを強く感じる。
僕の会議での立ち位置は、たぶん青木さやかに近い。
そして、時々は南明奈、大島美幸、議論の終盤に福田充徳。
このコーナーを見て、自分の行動にフィードバックをかける必要があるだろう。
ところで、このコーナーは以前は火曜日にやっていた。
その時、さまぁ〜ずの三村さんがこのコーナーに持ち込んできたのが、電卓である。
ボケとしても正しかったし、もちろん正解を出すためという観点からも正しい。
すごく感心した。