擬人
2009-11-04
「吾輩は猫である」を約20年ぶりに読んだ。
小学生の頃読んだのは、講談社の「少年少女日本文学館」というシリーズの1つだった。
親が「買っちゃるけど、読むね?」と聞いてきたので、僕は「それなら1つ買っていただきやしょう」と軽い気持ちで答えたのだった。
そこから苦行は始まった。
「少年少女日本文学館」は24巻もあり、僕の手元に毎月配本された。
ラインナップには「坊っちゃん」とか「銀河鉄道の夜」とか「山椒魚」とかあったはずだ。
一応全部読んだけど、今となっては内容を全く覚えていない。
2年かけて配本され、ようやく24巻が終わると安堵していたら、追加で6巻発行される事になり、苦行は続いた。
その追加分に「吾輩は猫である」は上下巻で入っていた。
小学生時代にこの一連の本に苦しめられたことで嫌気がさしたのか、中学時代、僕は本を1冊しか読まなかった。
子供に名作を奨励する行為は聞こえはいいけど、まさに「猫に小判」。
「少年少女日本文学館」は今も実家にあり、前回の小倉行の際「処分してもいいか?」と両親に尋ねられた。
答えはもちろん「Yes!」。
で、2009年に岩波文庫版を「再読」。
2か月かけてようやく読み終えた。
およそ子供が読む内容じゃない。
この本で小学生が読書感想文を書いていたら、僕は理解度を相当疑う。
話に救いを感じない。