曇天の続き

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2009-09-14 Mon.

用達

2009-09-14

父親からよく言われる教えは、「なじみの酒屋を持て」である。

実家では、近所の酒店にずいぶんと配達してもらっていたし、今でもたぶんお世話になっていると思う。
酒店の名前が、それはもう頻繁に家の中を飛び交っていた。
いわゆる「超」がつく上御得意である。
こないだ父親と話しているときに、生涯で近所の酒店に支払った金額を推計したら、おそらく1,000万円くらいいくんじゃないか(灯油代と角打ち代を含む)、という結論に達した。
ちなみに、酒店の屋号が入ったタオルで風呂上がりの体を拭く、というのが僕の常だった(精米店とか醤油店とか、そういう類のタオルは必ず僕にあてがわれる)。

なじみの酒屋に配達してもらうようになれば、いろいろと便宜を図ってもらえる。
いい酒を入荷したら取っておいてくれるし、おすすめの銘柄も教えてくれる。
たまに、値引きもしてもらえるし、価格が高騰している酒を適正な価格で売ってくれたりもする。
男たる者、なじみの酒屋の1つくらい、持たねばならぬ。
お前の家の近所にそういう酒屋はないのか?

…と、父にたしなめられる。
なくしてわかる親のありがたみ、とは、僕の場合このことを言うようになるのだろう。

今の僕はまだそんな域ではないよ、と僕は控えめに返答する。

現実を振り返ると、僕はいつもは行かないスーパーに自転車で10分かけて行き、ビールを箱で買っている。
理由は簡単、その店のビールがこのあたりでは一番安いからである。
たった数十円のために何で遠くまでビールを買いに行くのだろう、とこの間ふと自問したが、結論は「運動とエコのため」ということにしておいた。

休日の昼下がり。
僕は前のかごにビールのケースを入れ、自転車をこいでいる。
近所の奥様方に不審な目で見られていることは間違いないだろう。
「なじみの酒屋」をそろそろ検討する時期なのかもしれない。

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