無想
5年くらい前に気付き、常日頃嘆いていること。
僕の世代から排出されたスーパースターは、他の世代のそれと比べ極端に少ない。
時代を牽引した唯一のスーパースターは安室奈美恵だけだ、と思う。
そして、時代の主役になったのは、悪い印象だけが残る女子高校生ブームの時だけだ。
1つ上の世代のスターなら、佐藤琢磨と中田英寿がいる(彼らは早生まれなので、1つ上の学年と見なすことにしている)。
1つ下の世代なら、中村俊輔と浜崎あゆみと徳重聡(21世紀の石原裕次郎!)がいる。
それ以上離れた世代になると、層が厚くて、とてもかなわない。
それに引き替え、僕の世代。
もちろん、バンテリンでおなじみの中澤佑二選手は、スーパースターだと思う。
その他が続かない。
菅野美穂と矢部美穂と矢部太郎の世代。
佐藤藍子と石川亜沙美と菊川怜の世代。
雛形あきこと鈴木紗理奈の世代。
演歌界の星、氷川きよしだけが残された望みだ。
歳が1つ離れた世代にはスターがいる、とは言ってはみるものの、3つ以上離れた世代に比べれば、かなり引け目を感じる寂しい状態だ。
朝日新聞が言うところの「ロストジェネレーション」の中核を成す世代。
その「ロストジェネレーション」というフレーズは定着せず、100年に1度と言われる大不況の割を食った新卒の大学生にフォーカスは移っている(本当に割を食っているのは、ここ10年くらい辛酸をなめ続け、挙げ句の果てに放出された30歳前後の非正規労働者だと思う)。
こういう世代を、僕は「ずだぼろの世代」「ぼろかすの世代」「絶望世代」「ドブ底の世代」と称し、悲嘆に暮れていた。
僕に賛同してくれた知り合い達は、「砂漠世代」「暗黒世代」「ブラックホール世代」「ツンドラ世代」「肥やし世代」「無花果世代」「サンドイッチのパンに塗るバター世代」という名称を考えてくれた。
そんな経緯で、木曜に放送された「アメトーーク」の「泥の97年デビュー組芸人」は、大変共感しながら見た。
まさに、僕の世代の人たちである。
芸歴の割りにテレビ慣れをしていない(風を演じている?)姿を見て、改めて花のなさを思い知らされた。