野音
2009-05-03
2005年9月18日。
「SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2005」というライブに行った。
気まぐれで応募した抽選に当たって、チケットを手に入れたのだ。
僕にとって、ライブを見に行くのは、実に気後れすることである。
観客の一体感になじめないし、アーティストのノリにもついていけない。
そんな僕がなぜ抽選に応募したのか今となっては全くわからないのだが、とにかくこの日もあまり期待せずに、ライブに臨んだ。
このライブは蒼々たるメンバーが出演した。
詳しくはSLSの歴史やこちらの記事を見て欲しい。
シークレットゲストを含め、考えられないくらい豪華である。
しかも、僕にいたっては無料で見ることができた。
このライブで、SOIL&"PIMP"SESSIONSというジャズバンドを初めて知った。
以来、好んで聞いている。
グループ魂を見て、「いつまで「北京原人 Who are you?」をネタにする気なんだ」と独りごちた。
そのような発見もあったのだが、何より感動したのは、トリに出てきた忌野清志郎である。
ちょうど自転車を盗難された後で、それでヒトネタ笑いを取ったあと、代表的な曲をいくつも歌った。
サービス精神旺盛のパフォーマンス、誰でも知っている名曲、繰り出される圧倒的なパワー、会場はとんでもなく盛り上がった。
最後に忌野清志郎や桜井和寿を含む出演者が勢揃いし、観客を含め全員でセッションした。
ライブが苦手な僕にとって、何も考えることなく、観客と一緒になって盛り上がり、楽しむことができたのは、後にも先にもこのライブだけだ。
こういう瞬間にはもう永遠に出くわさないのだろう、と思うとゆううつになる。