曇天の続き

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2009-04-26 Sun.

小銭

2009-04-26

「役所広司はいい仕事を得たものだ」

「ガイアの夜明け」について吐いた、知人の述懐である。

「何故か?」と問うと、

「役者というのは不安定な職業ではあるが、毎週放送されるレギュラー番組に出ていれば、安定した収入をもらえるから」

と言う。
同様の理由で、蟹江敬三もいい仕事を得た、と付け加えてきた。

確かに、タレントは水商売。
特に俳優となると、収入がコンスタントに入ってくることは少ないだろう。
そういう意味で、定期的な実入りが継続することは望むべきことだ。

例えば、「世界遺産」のナレーターだって変わっている。
長期間その仕事を務めるのは難しいようだ。
「僕らの音楽」のナレーターだって…、まあいい。

ただ、そういう話ならと、僕も1人気になる人を持ちだそう。
「世界の車窓から」のナレーター、石丸謙二郎だ。

石丸謙二郎と聞いて思い出すのは、「世界の車窓から」と正露丸のCMである。
もちろんドラマでもたびたび見るが、出演作品をすぐに思い出せない。
そんな石丸謙二郎は、少なくとも20年は「世界の車窓から」のナレーターを務めている、はずだ。
役者でありながら、長期間安定した収入を得ている、と推測される。

2、3年前、めったに見ない「メレンゲの気持ち」で石丸謙二郎が出ているのを見たことがある。
彼のプライベートを紹介するロケだった。
その番組を見て、僕は初めて石丸謙二郎のキャラクターが特異であることに気付いた。
例えば、えらい体を鍛えている、とか。
目立つことはないが、掘り下げればきっと、彼のキャラクターは興味深いのだと思う。

そういう発見から数年。
石丸謙二郎の情報は、それ以降全く入ってこない。
役所広司の話を聞くまで、石丸謙二郎のことを忘れていたのだ。
それくらい淡々と「世界の車窓から」を続けている。

ウェブで検索してしまえば、たぶん石丸謙二郎のエピソードを知ることができるのだろう。
日頃から訴えている、ウェブの功罪である。
だけど、今日のところは石丸謙二郎のことをほとんど知らないままで、この文章を書き終わろうと思う。

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