数字盤
最近、耳について離れないジングルがある。
それはJ-WAVEのショッピング番組のジングル「Shopper's Dial Goody Goody」だ。
J-WAVEを聞く習慣を持った記憶もないので、なぜそれを記憶するにいたったのか経緯を思い出せないでいる。
「ダイヤル」という言葉は、電話に関する用語では「フリーダイヤル」に残っている。
だが、僕にとっては「ダイヤル」とは名ばかりで、ここ15年くらい、フリーダイヤルをダイヤル式電話でかけたことがない。
電話会社の商標として世間に完全に定着している以上、「フリーダイヤル」の名は、実態を伴うことが少ないまましばらく生き続けるのだろう。
ところで、プッシュ式に慣れてしまった現在、僕はダイヤル式で電話をかけることができるだろうか、と疑問を持った。
子供のころはダイヤル式電話を使っていたのだから、ダイヤル式電話の使い方がわからない、ということはさすがにない。
しかし、ある世代以降においては、ダイヤル式電話を使ったことのない人たちが大半を占めているはずだ。
おそらく、その人たちは使ったことのないダイヤル式電話を使おうとして戸惑うことだろう。
ダイヤル式電話は少なくなったとはいえ、街中にはまだ結構ピンク電話や赤電話が残っている。
緊急時にダイヤル式電話しかない環境でも通報できるように、子供にはダイヤル式電話の使い方を教えておかなければならない。
昔だったら、おもちゃの電話で遊んでいるうちにダイヤルの使い方を学んだ人も多いだろうが、最近はダイヤル式電話の玩具を発売されているのだろうか。
という話をして、得られた反応が2つ。
「今の子供は携帯電話を持っているから、大丈夫じゃない?」
確かに。
「ピンク電話ってなんですか。いやらしい電話のことですか」
ピンク電話は時折見かけるが、卑猥な電話サービスは全盛時ほど見かけなくなったし、ピンクの電話が2人並んでいるのを見かけることもめっきり少なくなった。