四捨五入
24歳最後の日.それも日曜日だというのに,何もすることもなく家にいる.2週続けて,日曜日に何の予定も入っていない.ひどい.何処にも行かない自分が悪いんだけど,それにしても何もやることがない.藤本美貴かよ?
最近の藤本美貴には爆笑です.TVに出てたら腹抱えて笑っている.……いや,そんなくだらないことを言っている場合じゃない.
あまりに暇だったので,MDのラベルをPCで作った.何の装飾もない.WORDでテキストを出力するだけ.スーパーカーの「HIGHVISION」を聴きながら,ラベルをカッターでMDケースの大きさに切った.自分の子供が,録音された親のMDの曲名リストを見て何を思うのだろう.実家で,自分の親が若い頃に書いたカセットテープの背ラベルを見ると虚しい気持ちになる.癖のある字で,しかも青のサインペンで書いてあったりする.親の趣味をかいま見るのは気色の悪いものだ.そういう気持ちを自分の子供も味わうのだろう.僕のCDやMDの中から果たして何枚くらい自分の子供が興味を持つのだろう.僕の場合は,Nat "King" Cole の1枚(もう記憶の果てだ)と荒井由実の「優しさに包まれたなら」のLPだけだった.父親が苦心して買った(と言ってた気がする)ステレオシステムは,僕が小学校に入る頃にはターンテーブルのベルトが焼けて溶けてしまっていた.数年経っていくらか金をかけて修理した.今となっては小さく高性能なアンプシステムがより安く手に入る.それでもきっとまだ,父親は自分の書斎に座り,ステレオシステムのラジオでダイエー戦でも聞きながら,趣味で始めた陶芸でつかう模様の参考に家紋の本を読んでいるのだろう.その書斎は最近引っ越したマンションの一室だ.自分の育った家にはもう他の人が住んでいるはずだ.
キリンジの「ムラサキ☆サンセット」をかける.25歳になったらジャズを聴き始める,ということを昔から冗談交じりに言っていた.実際にもうすぐその年を迎えてしまう.こんな適当なことももう終わりにしないといけないのかも知れない.
ジャズは、うちの父親が聴き始めた。血は争えない。
(2008-03-29)